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デジタル版JCKLニュースレター

タイムリー且つ皆様のお役に立つ情報発信を心掛け、毎月初旬にお届けしていきます。
 

皆でコロナに負けずに頑張ろう!

新型コロナウイルス感染症対策の切り札であるワクチンは、感染抑制と重症化予防の点から全世界で接種が急がれている。マレーシアでもワクチン接種プログラムが順調に進められてきたが、それを後押しするような日本からのマレーシア支援があったので紹介する。
また、各自がコロナに負けないためには健康管理も大切であり、免疫力アップについて医師と管理栄養士に話を伺った。

日本からのマレーシア支援 
◇日本からマレーシアへ日本製AZワクチン100万回分の贈与 

7月1日、日本製AZワクチン100万回分がKLIAに到着し、岡大使からカイリー科学技術・イノベーション大臣兼ワクチン担当大臣及びヒシャムディン外務大臣へ贈与された。贈与式後のカイリー大臣の記者会見では、AZワクチンの2回目接種の間隔を短縮することが発表され、その後、在留邦人を含む多くの人にAZワクチンの2回目接種予約が通知されており、ワクチン接種の加速化に大きく寄与した。

◇JACTIM ワクチン運搬用保冷ボックス50台と保管用冷蔵庫10台を寄付 

7月16日、JACTIM(マレーシア日本人商工会議所)は約80万リンギット相当のワクチン運搬用保冷ボックスや保管用冷蔵庫をアドハム・ババ保健大臣に寄贈。マレーシアにおける新型コロナウイルス感染拡大の状況およびマレーシア政府からの要請を踏まえ、感染収縮と国民の健康と経済復興をサポートすることを目的に、ワクチンがマレーシア全土へスムーズな運搬ができるようにJACTIM基金を通じて寄付された。

コロナに負けない身体づくり~免疫力を高めよう!

長引くコロナ禍で心も体も疲労がたまっていないだろうか? 
まずは、あなたのストレス度を自己チェックしてみよう!

内閣官房のサイト内
少しでもこころに疲れを感じたら
こころのストレス度チェック(所要時間 約1分)
https://corona.go.jp/info-navi/(ピンク色のポップアップをクリックしてスタート)

厚生労働省のサイト内
職場のストレスセルフチェック(所要時間 約5分)
https://kokoro.mhlw.go.jp/sp/check/index.html
 


健康的な身体づくりに欠かせない免疫力

一般医 バラトよしみ  

◇ストレス
ちゃんと食べて、ちゃんと寝て、適度な運動をするのが私たちの体のメンテにどんなに大切なのかは誰もが分かっている。でもそんなことを言っている暇もなく私たちは生きている。どうしてそれによってストレスが生まれ、免疫力低下になり、私たちの体は上手く外敵と戦えなくなるのだろう? ストレスとは何なのだろう。

ストレスはどの時代もどの生き物も大なり小なり感じながら生きているが、その度合いは性格、生い立ち、国民性、環境などにより左右され、精神的ストレス、そして肉体的ストレスに分けられる。

精神的ストレスは仕事、勉強、人間関係などの問題によって起きる。達成しないといけないことが今の自分にできることより大きく、更に量が多くなると、先ず私たちは運動の時間、睡眠の時間、場合によっては食事の時間を割いてまでそのタスクにすべての時間を注ぎだす。

そのうちメンタルのスイッチオフができなくなり、そればっかり考え、アドレナリンが出っぱなしの体になって本当に眠れなくなる。睡眠不足になると大事な体の隅々の組織の再生の時間が奪われる。栄養の偏った食生活、水分補給も忘れたりして、粘膜の防御態勢が崩れる。そして病に感染しやすくなる。

肉体的ストレスは本人が何十年も気づかずに過ごすこともあるが、美味しい物を必要以上に食べ、あるいは偏った食生活を続け、便利すぎる世の中で家から一歩も出ず、すべてオンラインでこなせることによる運動不足で知らず知らずメタボになって内臓脂肪が増えすぎる。パンパンになった脂肪細胞は苦しみ、やがて炎症マーカーを放出し、徐々に体中の血管が蝕まれ、動脈硬化により心臓、肝臓、腎臓など全ての臓器の機能低下が起き始める。肥満により、より多くのステロイドが体内で作られ、免疫力が慢性的に低下する。肉体的ストレスは本人が気づかないうちに着々と形成されていく。
 

◇体の防御システム(物理的バリアーと免疫システム)
呼吸器では、気管から気管支、小気管支と全体が粘膜に覆われている。この粘膜は大事な防御膜だ。それはさらに粘液の層によって守られ、私たちの吸い込んだ外敵、ウイルス等が粘膜に直接付着するのを防いでくれる。そして気管支の細胞には線毛があり、これは自然と波立ってくれ、肺の奥深くまで入りこんだウイルス、ゴミなどを上へ上へと粘液と共に押し上げてくれ、やがて喉まで来た時点で我々は淡として吐き出したり飲み込んで消化して、そのウイルスに感染するのを免れる。それにプラスして、粘膜で待機しているパトロール役のマクロファージ(免疫細胞)がその場でウイルス退治もする。

でも侵入してしまったら、今度は抗体を作るBリンパ球、サイトカインを作るTリンパ球らにより外敵はピンポイントで狙い撃ちされ退治される。そして死んだ細胞は消化され、体の治癒が起き、我々は元通りになる。

粘膜免疫の仕組み

これらがスムーズに機能する為にはちゃんと細胞、組織が機能するのに必要な成分を適度に摂取し、化学反応がちゃんと起きるように水分が十分に補給され、再生の時間が睡眠により与えられ(成長ホルモンの分泌)、適度な運動をし、代謝の活性化でメタボを防ぎ、体内で良いホルモン(エンドルフィン、セロトニン等)が分泌されるよう促すのが大切である。


◇病の始まり、そして重症化
精神的、肉体的ストレスによって先ずは物理的バリアーが崩壊する。粘膜は粘液なしで露出し、乾燥し、線毛は機能せず、ウイルスはどんどん侵入する。一方、ステロイド優先体質状態では免疫細胞の機能が低下し、大切な初期の侵入前段階でのマクロファージによるウイルス退治力は弱くなる。更に侵入してからのリンパ球の活性化も遅れる。こういう状態だとウイルスは増えていく。増えすぎたウイルスは過剰に免疫細胞を刺激し、そして既にメタボ体質で炎症マーカーが血流を多く巡っていることに加わって、免疫の過剰反応を起こす (サイトカインストーム)。

これが既にウイルスによってダメージを受けた細胞以外の周りの正常な細胞にまでダメージを起こす。それによって炎症の起きた多くの場所で血栓ができ、小血管が詰まり、肺でのガス交換を妨げて急激に酸欠に追いやる。さらに、免疫力低下はバクテリアの二次感染、カビによる二次感染と3波4波に渡って肺を痛めつける。それら病原菌毒素や過剰分泌されたサイトカインは肺以外の臓器にも影響をもたらし、多臓器不全にも追いやる。既に糖尿、高血圧等により腎機能、心臓の機能の低下している人は、このようにして死のリスクが高くなる。
 

◇最後に
身も心も健康的に生きていく為に大切なのは栄養、睡眠、運動。この3つを忘れずに保つ。それを犠牲にしてまで達成しないといけないことはないと思う。ストレスは自分で生み出している。生むべきでもないし、溜めるべきでもない。でも溜まってしまったら解消する為に今私たちが無駄だと思っている事をするのが大切。ただぶらりと家を出て、ただぶらぶらと歩いて、ただ空を見つめたりなどしながら直射日光にあたるだけでビタミンDが大量に作られて免疫力が高まる。メタボ体質もステロイド優先体質も解消されて、これも免疫力アップになる。気の合う人と無駄話をするだけ、笑うだけでエンドルフィン、セロトニンが放出されてアドレナリン放出は減る。そして睡眠の質が改善されて、自分の基礎ケアは整う。
コロナを一緒に乗り切ろう!!!
 
バラトよしみ医師:ブラジル育ちの日本人医師。1988年サンパウロ国立大学卒業、1991-92年に東北大で研究。2003年にマレーシアで医師免許を取得し、KL公立総合病院や私立クリニックに勤務。現在はホームドクターとしてMahameru IMCに所属しながら在マ邦人の健康をサポート。

 

免疫力アップに欠かせない栄養バランスの取れた食事

管理栄養士 菅原彩子 

◇腸内環境
腸内細菌叢(腸内フローラ)が左右する腸内には、免疫機能に関わる細胞の約70%が存在すると言われている。つまり腸内環境が整うことで免疫力が高まるわけだ。
発酵食品は腸内環境を良くする働きがある善玉菌を含む、納豆、ヨーグルト、キムチなどが代表格だが、味噌やチーズや豆板醤なども発酵食品である。発酵食品で善玉菌を増やしたら、それらを育てるのは食物繊維。水溶性食物繊維はわかめやヒジキなどの海藻やイモ類に多く含まれ、不溶性食物繊維は豆類やゴボウ、穀物に多く含まる。
 
◇抗酸化ビタミンとタンパク質
緑黄色野菜に多く含まれるビタミンA・C・Eなどの抗酸化ビタミンには抗酸化作用がある。免疫細胞である白血球を活性させるのは、βグルカンを含むオクラなどのネバネバ系野菜、きのこ類や淡色野菜(大根、キュウリ、白菜など)、そしてタンパク質も重要だ。
また、身体を冷やさないことも大切。鍋料理はアレンジの幅も広いし、野菜もタンパク質もとれる温かい一石二鳥のメニューなので、冬がないマレーシアでもぜひ取り入れてみてほしい。
 

◇家庭料理を食べる習慣
飲み会に行けなくて、友達とランチが出来なくて、ストレスを発散できないと感じている人も沢山おられるだろうが、新型コロナの流行で身についた「家庭料理を食べる習慣」がもたらす健康面への効用は想像以上に大きいと思われる。確実にストレス耐性の強化には繋がっている。

◇栄養はバランスが重要
どの食材にも何かしらの栄養素や効能があるが、これだけを食べていれば大丈夫という食材はない。結局は「バランスよく食べる」につきる。
新型コロナの流行で、免疫力を高める食事や抵抗力をつけるメニュー、ストレス耐性を鍛える食材、抗酸化作用を強化する食材などといった情報をよく目にするようになったし、今は「バランスのよい食事」の情報に溢れている。だからこそ、まずは自分の食生活に何が足りていないかを知ることから始めてみてほしい。食べている量と質を見直して改善できるチャンスである。

菅原彩子 (すがはら あやこ)
京都の総合病院で栄養士として3年修行の後、管理栄養士資格取得。2003年からグレンイーグルス病院で医療通訳として勤務。

 

バラトよしみ医師による健康相談室&コロナ相談室(KL日本人会会員限定)

KL日本人会では、よしみ医師による健康相談室(月一回)とコロナ関連相談室(毎週木曜日)を実施している。
気になることがあれば気軽に相談してみよう。

健康相談室(WhatsAppトークまたはビデオコール)
 開催日時(予定) :9月16日(木)午後1時~4時

コロナ関連相談室(相談事項はWhatsAppメッセージで送付)
 相談受付日(予定):9月2・9・16・23・30日(木)

開催日時はバラトよしみ医師のご都合によって変更の可能性あり
詳細はこちら:https://jckl.org.my/events/dr_yoshimis_health_consultation

 

 
 

今月の写真
<中秋節の月餅


中秋節とは、旧暦7月~9月のちょうど真ん中にあたる8月15日を指し、新暦では9月中旬~10月上旬の間にやってくる節句で、今年は9月21日(火)。英語名はMid-autumn Festivalだが、Mooncake Festivalと呼ばれることも多く、月餅は欠かせない。丸い形を満月に見立てるとともに、円満と幸福、家族団らんを象徴する食べ物だからである。マレーシアンチャイニーズもこの日は灯篭に灯をともし、月餅を切り分けて食べながら家族の幸福を祈る。

中国に古くから伝わる正統派の月餅は、小豆や蓮の実(ロータス)の餡に塩漬けのアヒルの卵の黄身が丸ごと入ったもので、黄身が均等に当たるように放射線状に切るのが一般的。餡には食用油が練り込まれており、松の実やカボチャの種などナッツ類が入っているものも多く、ずっしりした食べ応えだ。ウーロン茶やジャスミン茶と一緒にいただけば、口の中がすっきりしておいしく食べることができる。

今年は中秋の名月を愛でながら、月餅を味わってみてはいかがだろうか。

 

 


 かとれあ会<ボランティア活動先施設紹介>

婦人部かとれあ会の活動の一環として、ボランティアグループが活動をしている2つの福祉施設のご紹介をいたします。

かとれあ会名誉会長 岡理恵子大使令夫人のご挨拶

コロナ禍で日常生活の様々な局面において自粛を強いられる中、かとれあ会福祉施設ボランティアの皆様がオンライン会議を重ね、ニューノーマルに則した活動を模索してくださっていることに感謝申し上げます。ボランティアの皆様方が施設の方々と楽しく体操や物づくりをしている様子を拝見し、また、ボランティア連絡会での活動報告を伺い、厳しい状況下でも施設の方々へ思いを寄せてくださるボランティア皆様の優しさと情熱には感動いたしました。コロナが収束し、皆様の活動が早く再開できますことを心から願っております。

 

1960年に開設された脳性麻痺の児童教育と訓練のための施設で、生徒の症状に応じた理学療法、作業療法、言語療法、音楽療法等多岐にわたる訓練がおこなわれています。様々なハンディキャップの生徒がいますが、精一杯のコミュニケーションをとろうとしてくれたり、笑顔を見せたりしてくれるのがうれしく、一人ひとりの成長を見るのが何より楽しいボランティア活動です。ご経験は不問です。PJスパスティックセンターでのボランティア活動にご興味のある方、ご連絡をお待ちしております。

≪音楽セラピー部≫

◆活動日時:毎週木曜日 9:00~9:45
◆活動人数:約18名 
◆活動内容: 
生徒とその保護者が音楽に合わせて体操をする際の補助をしています。子供達の挑戦しようとする気持ちを大事にしながら、それぞれの子供のハンディキャップに応じたお手伝いをします。

現在はコロナ禍により、施設での活動再開時期や活動方法を調整中です。

 

 

≪手芸部≫

◆活動日時:毎週火曜日 10:00~11:00
◆活動人数:募集中
◆活動内容:

手芸部では施設に通っている子供達が施設訪者にプレゼントとして渡すための布製のお花作りのお手伝いをしています。
子供達には難しく、ミシンではできない手縫いが必要な部分をボランティアメンバーが主に担当しています。

現在はコロナ禍により、ボランティアメンバーがいないため活動を休止しております。施設での活動再開時期や活動方法を調整中です。

 

 

 

 
ブキナナス身障者施設 
           ASRAMA CAHAYA I.J. CONVENT BKT. NANAS

1852年にカトリック教会(IJ Convent)のシスターが、身寄りのない孤児を保護したのをきっかけに孤児院が設立され、1911年~192 その後1957年に、元孤児であった障がいを持つ女性たちのために「ブキナナス身障者施設」(ASRMA CAHAYA I.J. CONVENT BKT.NANAS) が設立され、現在も約35名の高齢女性が、様々な支援を受けながら共同生活をしています。KLタワーから近い元修道院の施設は広く、花が咲き誇る庭園もあり、明るい雰囲気で入所者も社交的です。
手先の器用な入所者がつくるエプロンや刺繍の入った手提げ袋等の手芸品は、日本人会チャリティバザーでも毎年人気があり、日本帰国時のお土産にもおすすめです。
ボランティアメンバーと入所者はお互いに刺激を受けながら手芸品を製作しています。
ボランティア活動では、入所者がそれぞれのペースでラジオ体操をしたり、日本語で「上を向いて歩こう」を歌ったりしているのをみるとボランティアメンバーも心が温まり前向きな気持ちになります。ブキナナス身障者施設でのボランティアにご興味のある方、ご経験は不問です。ぜひ一緒に活動しましょう。ご連絡をお待ちしております。

 

 

 

◆活動日時:第3水曜日 10:00~12:00
◆活動場所:ブキナナス身障者施設
◆活動人数:約20名
◆活動内容:
施設の入所者と一緒に体操や歌唱、ハンドマッサージ等の交流を行ったり、施設の工房で日本人会のチャリティバザーに出品する手芸品の製作をしています。
また、毎年12月にはボランティアメンバーとかとれあ会役員でクリスマス会を開催しています。ケーキやプレゼントを準備し、音楽の生演奏やゲーム・歌・出し物で入所者とボランティアメンバーの子供達も一緒に楽しい時間を過ごします。

現在は、コロナ禍で施設を訪問しての活動ができない為、ボランティアメンバーは、自宅などでチャリティバザーに出品する手芸作品を製作しています。施設での活動再開時期は調整中です。

 

バティック柄の素敵な入所者の作品

マレーシア土産として大人気の入所者の作品

ボランティアに参加してみませんか?
 詳しくはかとれあ会までお問い合わせください
Email:cattleya2021japan@gmail.com 
お名前、ご連絡先をご明記ください 
 
 

 
 

JICAだより
<海の秘められたエネルギーから電気を作る!!
海洋温度差発電(OTEC)、SATREPS-OTECプロジェクト>

                       JICAプロジェクトコーディネーター 増田貴美子

日本とマレーシア両国の研究機関による共同研究プロジェクトを円滑に進める為、2019年9月末よりJICAプロジェクトコーディネーターとして派遣され、クアラルンプールのマレーシア工科大学、OTECセンター内のプロジェクト事務所で実施促進業務に従事しております、増田と申します。本プロジェクトについてご紹介したいと思います。

現在様々な場面で「省エネ」「ECO」「CO2削減」「環境保護」と叫ばれていますが日常生活に於いて電気は欠かせませんし、消費をゼロにすることは不可能です。この点について、発電システムに於いても様々な努力が進められており、日常生活に必要不可欠な電気を如何に環境に優しく、効率良く、そして安価に作るかが大きな課題です。

海水には秘めたるパワーがあるのをご存知ですか? 波浪・潮流エネルギー等は、海洋エネルギー利用の方法として知られていると思いますが、日本の周りの海だけでも膨大なパワーが眠っていると試算されています。日本の経済水域内の熱エネルギーの総量のうち1%を電力として取り出した場合でも、日本の年間電力需要を賄える規模であり、これは約1億トンの石油に相当するエネルギー量となります。(「NEDO再生可能エネルギー技術白書(第2版)」参照)

そのお宝を取り出す画期的な方法の一つが海洋温度差発電(OTEC:Ocean Thermal Energy Conversion)です。海洋温度差発電とはまさに海水の表面と深い場所の温度差を利用して発電するという発想で、公害も最小限にすることが出来、広い土地も不要、エネルギーを輸入に頼る必要も無い、発電のコントロールが比較的容易い等、良いことが沢山ある技術です。

海洋温度差発電の高いポテンシャルを有する南国マレーシアにおいて、東南アジアで唯一のOTEC研究機関を持つ、マレーシア工科大学(UTM)と、日本でのOTEC研究の先駆者である佐賀大学がリーダーとなり他の研究機関とタッグを組んで共同研究チームを結成しました。SATREPS (地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム) の5年間の研究プロジェクトが始まって、今年で折り返し地点を迎えます。

OTEC発電の仕組みとそのメリットは?

・究極のエコエネルギーシステムである!
暖かい表層海水と冷たい深層水の約20℃の温度差を利用し、暖められた表層水を利用して低い沸点の流体を蒸発させタービン(羽根車)を回して発電します。発電に使われた蒸気を深層水で冷やすことで液体に戻す循環式システムの為、24時間安定し半永久的に発電できると考えられている仕組みです。詳しい原理は下記英語ページをご参照ください。 VR, 360 View of Mini OTEC -https://otec.streetview.my/

・資源の複合利用が可能な為、いろいろな関連産業を生み出す可能性がある!
発電の際に綺麗な水や水素を作ることができますし、微量ですが海水から希少金属のリチウムの回収も可能です。また、冷却に使われる海洋深層水(栄養分など付加価値が高い)を利用した産業(魚貝類や海藻などの養殖漁業・飲料水・化粧品への利用等)など発電だけでは無い、広く産業としてのビジネスの可能性についても同時に研究が進んでいます。
沖縄県久米島において海洋温度差発電(100kw)を核とする海洋深層水の複合利用は「KUMEJIMA MODEL(久米島モデル)」としてSDGs達成のための有効な社会モデルの一つとして国内および国際的に注目されています。設置場所に影響を与えるのではなく、雇用の機会を生み出し、地場産業の発展にも寄与できる可能性も含んでいると考えられます。

OTECのデメリットは?

・海洋深層水を取るパイプライン設備等を整える為、沿海漁業者との海面利用についての協議などが必要な場合がある。

・小規模な施設では、採算が取れず1MW以上の大規模な施設にする必要性があるが、余りにも巨大な設備はまた別の面での困難があると考えられています。発電コストをどのように評価するのかが大きな課題です。
また海水を利用するので、十分な利用可能な温度差を得ることが出来るか、立地やOTECプラントタイプ(陸上型・洋上型)によって経済性が大きく異なるため、実現可能性調査に時間が掛かる。

実現に向けて、デメリットの克服を含め、多くの挑戦はありますが、初年度のJICA本邦研修では、10名のマレーシアの若手研究者が佐賀大学海洋エネルギー研究センター(IOES)と久米島を訪れ、実証実験機を実際に動かし、10日間の実施研修に参加し、海洋深層水の複合利用についても知見を深めました。本研修を通じ、Seeing is Believingを胸に、両国の研究者がOTEC研究に真摯に取り組んでいます。

プロジェクトでは、3kwの発電と同時に清水(海水の淡水化)を作ることが出来る、世界初の技術であるハイブリッド方式のH-OTEC実験装置をポートディクソンのプトラマレーシア大学(UPM,I-AQUAS)の敷地内に設置し、来年度から本格的にH-OTEC最適化の為の様々な実験を行う予定です。

度重なる厳しいロックダウンにより建屋建設が遅れていますが、日本で組み立てた供与機材をリモートで紹介する技術移転セッションを行うなどと同時に、この海洋温度差発電の技術がマレーシア国にとって有効な発電システムであることを見据えた技術移転がプロジェクト期間中に確実に行うことが出来るように技術移転テキストの開発を推し進め、両国が知恵を絞って共同研究を進めております。

マレーシアへのH-OTEC実験装置仮組立

プロジェクトでは、社会実装に向けての実証実験データーをまとめ、発電だけではなく、海洋深層水を利用した「マレーシアモデル」を提案することが目標で、具体的な商用化に向け、サバ州の東部と西部でポテンシャルエリア選定に向けても調査をすすめており、政府機関や民間企業に向けて将来の商用化を見据えた情報発信も積極的に行っています。

供与プラントお披露目のご案内はFacebookで配信予定です。実証実験プラントが出来ましたらぜひ、現地見学に足を運んで下さい!投資家や起業家の方はもちろん、一般の方・学生さんなどを対象に公式ツアー等が企画できればと思っています。

URL: https://www.utm.my/satreps/         
Facebook: https://www.facebook.com/utmotec/

世界各国で展開されているSATREPSプロジェクトは、 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 並びに国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) と独立行政法人国際協力機構(JICA) が共同で実施している、政府開発援助(ODA)による両国の研究者が共同で研究を行う3~5年間の研究プログラムです。本案件詳細はこちらのリンクを参照下さい。https://www.jst.go.jp/global/kadai/h3003_malaysia.html

 
 
今月のローカル食材​
チキンのトルティーヤ巻き
 

マレーシアではトルティーヤやチャパティの冷凍生地が豊富にあり、これに生野菜やチキンなどの具材を巻くだけで美味しい一品となる。
そのチキンの味付けだが、家にスパイスはないけどちょっと本格的な味に仕上げてみたいという方には、マレーシアで有名な『BABA‘S』ブランドのカレー粉が便利だ。色々なスパイスが調合されており主にカレーを作るために使われるが、それに少し手を加えてペーストを作りチキンを漬け込むことができる。簡単にペーストが作れてお店の味に劣らず!? スパイスは小袋タイプも売られているので、是非ローカル調味料を利用してみよう。
具材を大皿に載せておき、各自で好きなものを取って巻くのも楽しく、自分好みにアレンジできて美味しいと思う。

*おすすめのトルティーヤ生地
kawanブランド
冷凍食品。巻きやすい薄さで塩味も丁度よい。
mission
常温保存タイプ。少し塩味が強め。

kawanの冷凍生地は、室温ですぐに自然解凍ができる。どちらの商品もそのまま食べられるが、少し温めると柔らかくなり一層
美味しくなる。残ったら冷凍保存でき便利だ。
生地の温め方は、袋に記載されている通りに電子レンジやフライパンで。巻き終わってから焼いてもよく、生地が少しパリッとなって美味しい。
全粒粉、白い生地の2種類あり。

 

*BABA‘Sのカレー粉
カレー粉には魚用とチキン用の2種類があり、調合されているスパイスが違うが、今回は あえて魚用を使うのがポイント。魚用にはクミンが入っていて、ヨーグルトやレモン汁を加えるとほんのり酸味のあるタンドリーチキン風味になり美味しいのだ! 辛くしたい人は チリ粉も加える。

 
*材料 2人用 (2ロール)
  • トルティーヤ 2枚
  • チキン (皮なし) 胸肉2枚
  • スライスチーズ 2枚
  • 生野菜(レタス キュウリ 人参 クレソン等)
  • マヨネーズ
  • チリソース等 (お好み)
マリネ用ペースト
  • BABA'S 魚用カレー粉 大さじ2
  • 無糖ヨーグルト 大さじ1
  • レモン汁 大さじ1
  • パプリカ粉 小さじ1/2
  • チリ粉 (お好み) 小さじ1/2
  • 塩 小さじ1/2

*作り方* 

マリネ用ペーストの材料を全て混ぜ合わせておく。

チキンにフォークを刺し、味が染み込みやすいようにする。

焼きむらを防ぐ為、厚みのある部分はそぐように切り込みを入れ同じ厚みにする

ペーストを塗り10分ほど置く。

火にかける前のフライパンに多めの油を入れてチキンを置き、火をつける。
 ​​

中火で両面を約3分ずつ焼いて軽く焼き目が付いたら、蓋をして弱火で3-5分程蒸し焼き。

蓋を取り、少し水分を飛ばすように強火で1分ほど加熱したら完成。

軽く温めた生地にチーズを載せる。

生野菜を載せ、お好みのソースをかける。

切ったチキンも載せる。

ぐるりと巻いて適当な大きさに切り分ける。

お弁当にもピッタリ!

*このシリーズで紹介して欲しい食材や調味料・スパイス等あれば、事務局までお寄せください。office@jckl.org.my
 

 


今月の漢方
<ガマの穂>

 

国際中医薬膳師/中医実習生 坪井良和


<大国主命にあった白兎>

 

「因幡の白兎」の話を覚えておいでだろうか?
海を越えたいが、泳げないうさぎ。うさぎは、海辺で出会ったワ二* に「仲間の数を数えてあげよう」と嘘を言って並ばせ、背中の上をつたって海を渡ろうとする。まんまと渡り切ろうとしたところで、実は数を数えていなかったことをワニにばらしてしまい、怒ったワニに皮をはがされてしまう。
そこへ因幡の国の八神姫に求婚しに行く途中の意地悪な神様達(八十神)が通りかかり、「海に入ると痛みが和らぐ」と教えられたものの、案の定痛みは増すばかり。痛さと悔しさでワンワン泣いていると、その八十神に荷物を持たされた大国主命が遅れて通りかかり、「ガマの穂が傷口に効く」と教えられ、うさぎはガマの穂を体に貼り付けていく。無事にうさぎの体は元に戻ったが、その時たくさん泣いたせいでうさぎの目は赤くなってしまった。
* この物語に出てくるワニとは「ワニザメ」のことで、山陰地方では大型のサメのことを方言でワニと呼ぶ。 ​

この話を知った幼いころ、小学校の小さな池にはガマが生えていて、「ははぁ、この綿毛が毛皮の代わりになったのか」と妙に納得したのを覚えている。 実は、ガマの花粉は「蒲黄」といって中医学では代表的な止血薬であり、止血だけでなく外傷や新陳代謝の低下に伴う体内のうっ血を改善する働きもある。つまり、綿毛を毛皮の代わりにしたと同時に、ガマの花粉はうさぎの皮膚の止血や痛み止めにもなったのだろう。

ガマの穂を使った漢方の古典処方に「失笑散」というものがあって、生理不順や生理痛、産後の腹痛、胃や胸部の刺すような痛みなどに処方される。その名前の由来が面白い。ある時、生理痛に悩んで出発できずにいた花嫁が、たまたま通りかかった医師に黄色い粉をもらって飲んだところ、たちまち痛みが治まって破顔一笑、無事に結婚式に赴いた、というもの。ちなみに、この失笑散、成分はというと、ガマの花粉になんとムササビの糞を合わせて粉末にしたものを、お酢で練り合わせ、お湯に溶いて飲む。それこそ失笑を買いそうな味を想像する。​​

植物ガマと中薬「蒲黄」

さて、この因幡の白兎の物語。意地悪な八十神は八神姫には相手にされず、八神姫は大国主命の嫁になったという顛末は、困っている人がいたら助けてあげなさいということと、良い行いをしていれば良い結末が訪れる(神様は見ている)ということを教えているのだが、マレーシアにも似たような民話が伝わっている。ここではうさぎではなくてカンチル(小鹿)がワニたちをだまして川を渡る。最後に賢いカンチルがワニを馬鹿にするところで終わるらしい。体は小さくとも知恵で大きな敵に立ち向かえという、いかにもマレーシアらしい話になっているのがおもしろい。

 
 

 

  今月のおうちdeエクササイズ  


当会の「呼吸法&体幹ゆるトレ同好会」NICO先生に、自宅で実践できる室内運動をご紹介いただく。

NICO先生からのメッセージheart 
東京オリンピックも終わり、きっと今はパラリンピックの最中でしょうか? 今回の動画を試合観戦の合間のおうちエクササイズとして是非挑戦なさって下さい。
2種類のつま先立ちエクササイズでは上半身をより意識して、重心を落とさないようにお腹を常に上に引っ張り上げるイメージで姿勢良く行ってみて下さいね。 脚だけで踏ん張るよりもグッと行いやすくなるのを実感して頂けるはず。
それでは今月も皆さんにとって嬉しい事や楽しい事の多い日々となりますように!wink

 

①00:11~ 両腕のホイップエクササイズ (肩甲骨周り、二の腕の引き締め)
②02:37~ 膝を曲げた状態からのつま先立ちエクササイズ (体幹、おしり、内もも、土踏まずの強化)
③05:38~ 膝上げその場歩き&呼吸の整えタイム (腸腰筋の強化)
④06:01~ 膝を伸ばした状態でのつま先立ちエクササイズ (体幹、おしり、内もも、土踏まずの強化)
⑤08:16~ 仰向けでの膝の引き寄せ・股関節を開いたストレッチ・股関節回し・脚裏全体の引き寄せストレッチ 左右
⑥14:32~ 両脚半円エクササイズ (体幹・股関節周辺の強化とストレッチ)
⑦16:24~ 股関節周りのマッサージ
⑧16:50~ 立位の脚裏全体と腰のストレッチ 左右

安全&効果的におこなって頂く為に、最初から通して実践することをお勧めします。

 
 

2021年アジア域内事務局長会議に参加

KL日本人会事務局長 柳井教男

今年は8月7日(土)、当地クアラルンプールで開催する予定であったが、新型コロナ感染予防の観点から、昨年に引き続きオンラインでの開催となった。今回、当KL日本人会は幹事役で、筆者が司会役を務めた。今回の参加団体は、移動を伴わなかったことで昨年同様、マレーシアからペナン・KL・ジョホールの各日本人会、その他の国・地域からはタイ国日本人会、シンガポール日本人会、ジャカルタ日本人会、香港日本人倶楽部、台灣日本人會、ベトナム日本商工会議所(ハノイ)、ホーチミン日本商工会議所、ヤンゴン日本人会、マニラ日本人会と、声掛けした9か国12ヶ所全ての団体から参加があった。​​​

まず幹事役の当会から開会の挨拶があり、引き続いて第一部として各日本人会の現状報告、昼食を挟んで第二部ではコロナ感染症による会の活動、収益への影響などについて各団体から報告があった。

第一部での一番の話題は、殆どの団体での会員の減少とその対策。減少の要因は、新型コロナ感染予防の観点から各国政府が入国を厳しく制限していることやワクチン接種の為の一時帰国者の増加、或いは学校がオンライン授業となっていることによる家族の本帰国などであった。また法人会員については、ここ数年の傾向で業績悪化による閉鎖・撤退・縮小・経費節減やローカル化による日本人不在化などの理由で退会者が増えている。一方で、邦人が減りローカル会員が増えたことで邦人・ローカルの収入が逆転したという団体もあった。イベント関係は殆どの団体で中止、延期、或いはオンラインでの開催としている。各団体とも、会員増強策を講じているものの、殆ど数字に現れていないのが実情。

午後からの第二部では、主に各国の新型コロナ感染状況や会の活動への影響について報告があった。ワクチン接種が進んでいる、或いは政府の厳しい規制で感染を抑えこんでいるシンガポール、台湾、香港とその他の国や地域では、かなり邦人の生活にも違いがあることが分かった。その他の感染蔓延国・地域では、政府のワクチン政策の遅れ、日本で未承認のワクチンに対する警戒感などから一時帰国者が増えているのに対し、これら3つの国・地域では、今の時期、日本に帰るのはかえって危険という理由で現地に留まる邦人が多いそうだ。また、香港日本人倶楽部とシンガポール日本人会はレストランを保有しているが、この2地域では感染を抑えこんでいることもあって、レストランの売り上げが伸びているとの興味深い報告もあった。(シンガポールは2店の内、高級店の方が繁盛。香港では現地富裕層のローカル会員の来店増加) こういう時期だからこそ、少し贅沢をしたいという心理の表れであろうか。尚、2月のクーデターで世界中を驚かせたミャンマーは、現在は市民団体の抗議活動は落ち着いているものの、新型コロナの蔓延状況が深刻で、医療は崩壊し、酸素ボンベが不足。日本政府からは避難勧告が出ており、かなりの邦人駐在員が一時帰国した。銀行が閉まっているので現金が不足し、ATMには連日長蛇の列が出来ているとのことであった。

今後も各団体との連絡を密にし、会員に役立つ情報を積極的に共有したい。

来年は8月6日、台湾で開催予定。

 
 


えっ!マレーシア「マレーシア選手の東京五輪」


新型コロナ感染症の緊急事態宣言発令下で開催された東京五輪。ほぼ全ての会場が無観客開催となる異例ずくめの大会であったが、93の国・地域のオリンピック委員会(NOC)にメダルが行き渡り、2008年北京大会の87を超えて最多になったという。マレーシアからの夏季五輪への参加は16回目で、今回は男性12名、女性18名の計30名が10種目(アーチェリー、陸上競技、バドミントン、競輪、飛込、体操、ゴルフ、セーリング、水泳、射撃)に参加し、銀メダル1つと銅メダル1つを持ち帰った。


開会式での選手団入場順は五輪発祥国ギリシャがトップ、続いて国・地域名を日本語で表した50音順。最後の3か国は2028年ロサンゼルス五輪の米国、2024年パリ五輪のフランス、そしてラスト206番目が開催国日本となった。
マレーシア選手団はマレーの伝統衣装を身にまとい登場。男子の帽子「ソンコック」は基本形はツバなど装飾のないシンプルな黒色だが、視聴者の目を引く華やかなデザインが印象的だった。

自転車競技(トラック)競輪 銀メダル
Dato Mohd Azizulhasni Awang選手 33歳

リオ五輪で銅メダルを獲得し、東京五輪では金メダルを目指してきたアジズルハスニ選手はトレンガヌ州出身の33歳で、2児の父親でもある。最終日8月8日に行われた自転車競技「競輪」でマレーシアに銀メダルをもたらした。
日本からKLIAに到着した8月9日には「マレーシア選手団への応援に心から感謝している。マレーシア国民にはこれからもずっと団結精神を大切にしてもらいたい。私は3年後のパリ五輪でも金メダルを目指す!」と発表している。マレーシア初の金メダル獲得を目指し走り続けるアジズルハスニ選手に敬意を表し、これからも応援していきたい。

こぼれ話
競輪の会場は静岡県伊豆市で、有観客で行われた数少ない競技だったのだが、決勝戦でのアジズルハスニ選手の粋な振る舞いが話題になった。レース終了直後にスタンド席へ駆け寄り、最前列の観客にプレゼントを配ったのだが、その動画がマレーシアのラジオ局「フライFMマレーシア」公式ツイッター上で紹介されるや否や称賛の声が多数寄せられ、日本のメディアでも取り上げられるほどだった。気になるのはプレゼントの中身…SNSから探してみたところ、マレーシア国旗に五輪マーク(ファイブリングス) を組み合わせた小さな「バッジ」であることが分かった。
 

 

バトミントン男子ダブルス 銅メダル
Aaron Chia選手24歳&Wooi Yik Soh選手23歳

準決勝で中国に敗れたが、3位決定戦でインドネシアを下し銅メダルを獲得! スポーツが盛んとは言い難いマレーシアで人気のあるバドミントン。2008年から3大会連続の銀メダリスト、Datuk Lee Chong Wei選手が2019年に引退した今では次世代が育ってきており、東京五輪選手30名のうち8名はバドミントン選手であった点からも、今後も期待される種目といえるだろう。

こぼれ話
マレーシアバドミントン協会(BAM)は、令和二年度に日本の外務大臣表彰を受賞している。BAMは長年にわたり世界トップクラスの選手とコーチの育成に取り組んでおり、マレーシア出身のコーチたちが過去10年以上日本代表チームを指導するなど、近年の日本のレベル向上に大きく貢献したことが評価された。また、愛媛県でのマレーシアバドミントン代表チーム五輪直前合宿がコロナ禍により中止となったことから、愛媛県庁でオンライン激励会が行われ、マレーシア選手は口々に感謝の言葉を伝えていた。

 

Aaron Chia選手(左)と Wooi Yik Soh選手

 

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