JCKL newsletter Cover
 
 
 

第47回 KL盆踊り大会


第47回 KL盆踊り大会が7月22日(土)、シャーアラムにあるコンプレックス・スガンネガラで開催された。1977年にKL日本人学校のPTA行事として始まった本大会は、KL日本人会と日本国大使館の共催となり、年々規模が拡大。今ではマレーシア在住日本人とマレーシア人をつなぐ一大イベントとして、毎年心待ちにされる夏の風物詩となった。多くの企業や機関のご協力で、今年も約4万人の来場者の皆様に楽しんでいただくことができた。

 

第47回 KL盆踊り大会ビデオ (約3分)

 

プログラム

4:30pm 開場、屋台開店
7:00pm 開会宣言
7:10pm 盆踊り
9:30pm 閉会、屋台閉店

 

  踊りを披露された来賓の皆様

AZRUL CEO, Tourism Selangor

髙橋特命全権大使

髙橋大使夫人

JCKL 白石会長

JSKL 城間校長

JACTIM 澤村会頭


  JSKL中学3年生らが活躍

やぐらで太鼓演奏と踊り手を務める JSKL3年生が盆踊りをリード

息の合ったリズミカルな太鼓が会場にこだまする

優雅な踊りは6月から練習を重ねた努力の成果

やぐらの周りでは現地校の生徒たちが踊りのお手本に

  見よう見まねでOK!踊りの輪に加わろう


曲目は本イベントおなじみ「大東京音頭」
「花笠音頭」
「東京音頭」
JSKLオリジナル「お日様音頭」

浴衣だけでなく法被やねじり鉢巻などコスプレを楽しむ来場者

いま人気の「キツネのお面」は当地のアニメイベントで購入したそう

  行列御礼 ブースも盛況!

美味しそうな匂いと賑やかな呼び込みに誘われて、ブース前ではあちこちで行列が!

串焼きにおでん、かき氷や和菓子など、たくさん並ぶ日本の食べ物にどれにしようか悩みそう

ちょっと珍しい小豆・緑豆ミルクなど。暑い会場ではドリンク類も好評

インパクト満点のイチゴ飴。生のイチゴを串に刺しコーティング

 

日本製の美しい和柄小物

浴衣売り場には行列ができ、人気のほどがうかがえた

​  ​​​​​​来場者の皆様

JSKL5年生の仲良しさんたち。みんなでお祭りを満喫中!

学生時代からの友人グループ。盆踊りで集合するのが毎年の楽しみ

ひときわ目を引くダンディな浴衣姿。着こなしが上級者!

親族が声を掛け合って来場。お寿司など日本食が大好きとのこと

 

  ゲストパフォーマンス
 

●セランゴール観光局

プロのダンサーによるマレーシアンダンス

●和太鼓翔

迫力満点パフォーマンスで一気にヒートアップ
 

  本イベントのサポーターの皆様


本イベントは関係者、日系企業ボランティアなど、たくさんのサポーターのご協力・ご支援により開催されています。
ここではその一部をご紹介いたします。関係者の皆様、ありがとうございました。
 

●キャッシュドナー

キャッシュのご寄付を頂きました企業様、個人様を会場に掲示

●実行委員会

当日も各部会の代表が集まり、本番直前の最終確認

●交通誘導 三水会

会場周辺道路と駐車場の誘導は炎天下でとても厳しい役割

●会場警備 バンギ会

やぐら周辺とパフォーマンスエリアの警備は安全かつスムーズな進行に必須

●救護コーナー

保険会社と病院関係者による救急対応。救急車は3台待機

●インフォメーション窓口

落とし物や迷子など、来場者のお困りごとに対応

●来場者へのうちわ配布

ALEPSとJAGAMの皆さんが担当

●無料シャトルバス運行

KTMシャーアラム駅と会場を16時から22時までノンストップで10台運行

 

​  ​​​​​​実行委員長より挨拶

第47回盆踊り実行委員長
荘司 憲一

2023年7月22日(土)、第47回盆踊り大会がKOMPLEKS SUKAN NEGARA SHAH ALAMにて開催されました。今年はKL日本人会60周年、日本ASEAN友好協力50周年の節目の年の開催となりました。
当日は朝から雨が降るあいにくのコンディションでしたが、お昼過ぎに晴れ上がると開門前から多くの人が並び、最終的には4万人を超える来場者が参加、無事全プログラムを完遂、成功裏に終えることができました。
1977年にKL日本人学校の行事として始まった盆踊り大会は、46回の歴史を経て今やマレーシアでは知らない人がいない一大イベントであり、日馬両国民の文化交流、親睦の場として根付いている世界最大規模の盆踊大会となっています。
3パートからなる盆踊り以外にも和太鼓翔の迫力あるパフォーマンス、セランゴール州ダンスチームによる華やかなダンスが盛り上がりを加速させ、さらには57もの屋台 (Pasar Malam) が日本の夏祭りを再現し来場者には踊り以外でも楽しんでいただけたと思います。
この日のために練習を重ねてきたKL日本人学校生徒の息の合った太鼓演奏、また櫓の周りを幾重にも取り囲んだ4万人が踊る花笠音頭では団扇がきれいなウェーブを描き圧巻の光景でした。
開催にあたり4月から準備を開始いただきました盆踊り実行委員、事務局の皆様、共催となるKL日本人学校、日本国大使館、随所にてサポートいただいた東方政策元留学生同窓会 (ALEPS)、マレーシア元留日学生協会 (JAGAM)、マレーシア日本人商工会議所 (JACTIM)、セランゴール州観光局、州政府関係の皆様、Invest Selangor Berhad、警察、Perbadanan Stadium Malaysia、更には多くのボランティア派遣や寄付金、団扇寄付、駐車場提供をいただいた企業様、そして当日ご参加いただき熱く盛り上げていただいた皆様に心より感謝申し上げます。
この良き伝統イベントが今後も日馬文化交流の架け橋として益々発展していくことを祈念しております。

 

 主催
 クアラルンプール日本人会
 クアラルンプール日本人学校
 在マレーシア日本国大使館
 協賛
 マレーシア日本人商工会議所
 セランゴール州観光局
 東方政策元留学生同窓会
 マレーシア元留日学生協会
 後援
 セランゴール州政府
 Invest Selangor Berhad
 Perbadanan Stadium Malaysia
 

第47回 盆踊り大会
支援企業・機関と寄付者
 


以下のリンク先をご覧ください。
The 47th Bon Odori Supporters & Donors List

関係者皆様からの多大なるご支援とご協力に、厚く御礼申し上げます。

 

 



 
 

 

今月の写真<KL盆踊り大会>


今月の写真は「盆踊り大会」。最近のクアラルンプールでは日本文化を紹介するイベントは珍しくなくなったが、世界最大級ともいわれるこの盆踊り大会は別格。在馬日本人だけでなく現地の方々も一緒に楽しめる夏の一大イベントだ。

陽が傾き始めた頃、来場者が会場内に並ぶ屋台で楽しむのんびりムードの中、ドンッドンッドンッと呼び込み太鼓が響き渡ると、湧き上がる大歓声!やぐらでは太鼓奏者と踊り手を任された日本人学校の中学3年生、そして現地校の生徒たちが踊りをリード。にぎやかな祭囃子が流れると、やぐらを中心に幾重にも踊りの輪が広がっていく。

「腕は伸ばすの?」「手の叩き方はこう?」友だちと恥ずかしそうに踊る姿がほほえましい。一生懸命やぐらの踊り手に合わせて踊ろうとする人もいれば、音楽にのって団扇ふりふり自由に踊る人も。お祭りですから、踊らにゃ損々。来年もぜひお会いしましょう!

 

 


婦人部かとれあ会


【寄付先福祉施設の訪問レポート】
 

かとれあ会では、毎年チャリティバザーの収益金をマレーシア国内の福祉施設にお届けしています。施設を訪問し、施設状況や寄付金、寄付品が有効活用されているか確認して参りました。今回は、そのうちの4施設と新たに寄付先として検討する1施設をご報告いたします。

GOOD SAMARITAN HOME
グッド・サマリータン・ホーム(仁愛之家孤児院)

 

1999年に設立された孤児院。様々な背景を持つ恵まれない子どもたちを保護している。一般学校や大学や職業訓練所に通わせて、将来自立でき、社会に貢献できるよう育てている。

【日本人会からの寄付金の使途】

  • 2021年度  RM4,000
    勉強部屋の本棚、エアコン設備(2021年度の新規寄付先)
  • 2022年度  RM7,000
    子どものニューイヤー服とスクールユニフォームと学用品

https://www.facebook.com/goodsamaritanhome.page

 
 
 

SPASTIC CHILDREN'S ASSOCIATION SELANGOR  &FT
PJスパスティックチルドレンズセンター

 

1960年に設立されたマレーシアで最も歴史のあるNGO。脳性麻痺の子どもの教育、リハビリテーションに専念し、職業訓練も行っている。

【日本人会からの寄付金の使途】

  • 2021年度  RM2,000
    施設利用者が運営するカフェのテーブル、椅子、吊り下げ式ランプ
  • 2022年度  RM4,000
    エアコン、掃除ブロワー、食品カート

https://scasft.org/

 

POBP DAYSPRING SELANGOR KLANG
デイスプリング クラン障がい児訓練センター

 

1988年ダウン症児、自閉症児の学習と職業訓練の為に設立されたデイケアセンター。

【日本人会からの寄付金の使途】

  • 2021年度  RM5,000
    空気清浄機 4台
  • 2022年度  RM6,000
    ビニール袋密封機、流し台、洗浄剤・消毒液

http://www.dayspringtc.com

 

寄付品のビニール袋の密封機

 

UNITED VOICE
ユナイテッドボイス学習障がい者自己啓発協会

 

2000年にDignity Serviceの組織の一部としてスタート。ダウン症、自閉症、ADHD、学習障がいの人々の自立を目指し、職業訓練や広報活動、偏見をなくすための啓発活動を行っている。

【日本人会からの寄付金の使途】

  • 2021年度  RM7,400
    エスプレッソマシン
  • 2022年度  RM4,000
    施設手芸部で使用するTシャツ、カフェで使用するコーヒー等の材料費

https://www.unitedvoice.com.my/

 

寄付品のエスプレッソマシン

 

united voiceのポップアップカフェではイベント出張受付中です!
施設で研修を受けたバリスタが出張します!

 

 

 

 

PERSATUAN RUMAH KANAK-KANAK INI DI SAYANGI
ルーマキッズ(孤児院・養護センター)

 

-新規寄付先として訪問-
1991 年にクランでNGOとして設立された孤児院。孤児など社会的背景のある子ども達を支援し、養育している。約30年にわたり、300 人以上の子供たちを養育してきた実績がある。全ての子ども達に希望とより良い未来を与えられるよう、高等教育まで受けられるプラットフォームを提供している。

http://www.rumahkids.com
 

 

 




【2023年度バザーサポーター連絡会】

 


6月28日 (水) に第一回2023年度バザーサポーター連絡会を開催しました。材料費の具体的な請求方法やラッピング方法などの説明を行いました。また、スライドをご覧いただきながら、昨年度の売れ筋の商品紹介を行い、サポーターさんからご意見や質問が多くあり、活発な情報交換の場となりました。今年度もどんな素敵な手芸品が並ぶのか、とても楽しみです!

バザーサポーター連絡会の後は、講師の田上さんをお招きし、かとれあ会役員がマレーシア伝統工芸のバティック布を用いたアルバム作成を行いました。バティック柄はマレーシアらしさがあり、マレーシアの記念にぴったりです。日本人学校では、本帰国する子にメッセージカードを贈るのによく使われています。今回作成したアルバムは、チャリティバザーで販売予定です!
 

 

前列:2023年度バザーサポーターの皆さん、後列:かとれあ会役員


 

 

田上講師 (右から3番目) とかとれあ会役員
 

 

 


大使館からこんにちは

<マレーシアで日本文化の魅力を発信>

在マレーシア日本国大使館
広報文化部 髙橋 大佑


 大使館では、当地での対日理解の促進や親日派・知日派の維持・育成を目的として、日本の様々な文化を紹介する事業を行っています。
 その内容は、盆踊りや武道などの伝統文化を紹介する事業から、日本の漫画、アニメ等ポップカルチャー関連のイベント、日本語普及のための日本語コンテスト等多岐にわたっています。マレーシアの事情やニーズを的確に捉え、より効果的な事業となるよう日々検討を重ね企画・実施しています。
 ここでは、過去1年間に行われた数々の事業の中から、主なイベントをいくつかご紹介いたします。
 

♦ 東方政策40周年記念「鈴木このみスペシャルライブ in Malaysia」


 

 

 当地では、日本のポップカルチャーが大変人気です。昨2022年は、東方政策40周年で、実に180件以上の記念事業が実施されました。その最後を飾るイベントとして12月に大使館と国際交流基金との共催で、アニメソング歌手である鈴木このみ氏を日本から招聘してスペシャルライブを開催しました。会場は2,000人の観客で埋め尽くされ、大変な盛り上がりをみせました。
 公演では、アーティストがマレーシア国旗カラーの衣装に身を包み、自身のヒット曲の他、マレーシアの民謡「ラササヤン (Rasa Sayang) 」をアカペラで披露するパフォーマンスが繰り広げられ、大きな歓声があがりました。アーティストによる日本語の呼びかけにも多くの観客が反応し、アンコール時には「もう1回」と、日本語でのリクエストが自然発生的に沸き起こるなど、来場してくださった方の日本語力の高さに驚かされました。
 イベントは成功裏に終わり、東方政策40周年のフィナーレを盛大に飾ることができました。
 

♦「日本大使杯」剣道大会


 

 

 昨年9月には、大使館とマレーシア剣道協会の共催で「日本大使杯」剣道大会を開催しました。剣士たちは、日頃の厳しい稽古の成果を発揮して熱戦を繰り広げ、会場は大変な熱気に包まれました。試合前には居合道のデモンストレーションや剣道形が披露され、大会参加者や観戦者から大変好評でした。
 本大会は、マレーシア各地の道場から参加を得ました。チーム同士の交流が生まれ、日頃から剣道という日本文化に触れる人同士の交流の輪を広げることができたことは、大きな意義があったと思います。今後も、スポーツを通じた日本とマレーシアの相互理解と交流が進むことが期待されます。
 

♦ 大使館ブース出展


 

 大規模イベントに大使館のブースを出展し、日本文化紹介を行うこともあります。本年2月と7月には、ジョホール州のショッピングモールで行われたコスプレイベントとトラベルフェアに大使館ブースを出展し、浴衣や法被の試着体験、こま・輪投げ・剣玉等の伝統玩具の展示・体験や、日本の観光地のPRを行いました。
 会場へ偶然訪れた方が大使館ブースへ立ち寄るといったケースも多く、必ずしも日本へ興味があるわけではない方々にも日本文化の魅力を発信できる効果的な事業となっています。
 

♦ 日本語・日本文化コンテスト


 

 昨年11月には、マレーシア日本国際工科院 (MJIIT) において学生を対象とした「日本語・日本文化コンテスト」を開催しました。コンテストは、スピーチ、川柳、折り紙アート、ビデオ作品制作の4つの部門を設けて行われ、大変レベルの高い発表がなされました。参加した学生からは、「スピーチや作品の事前準備作業を通じて、日本語や日本文化についてたくさんのことを学ぶことができ、大変有意義なイベントであった」等の充実ぶりが伺える感想を多数いただきました。
 

♦ 髙橋大使とマレーシアの学生との対談


 

 昨年7月には、マレーシア日本語協会主催 (大使館後援) の「日本語フェスティバル」がオンラインで行われ、1,000人以上の参加者を得ました。小噺コンテストや、フォトキャプション・コンペティションなど、数多くの工夫を凝らしたイベントが実施される中、日本語を学習しているマレーシアの学生と髙橋大使による日本語でのオンライン対談も行われました。
 対談では、学生から髙橋大使に対し、趣味や休日の過ごし方を質問したり、お互いに出身地の魅力をPRしたりと終始和やかで楽しい時間となりました。対談後には、学生から「大変貴重な経験ができて嬉しい」、「日本の四季の素晴らしさが伝わった」、「これをきっかけに、日本への留学を目指して頑張ろうと思う」等といった感想をいただきました。
 

♦ マレ-シア政府主催イベントへの出展


 

 昨年11月に、マレ-シア政府機関が主催する「LIVING ARTS CULTURAL FESTIVAL 2022」に参加しました。このイベントは、ユネスコ無形文化遺産一覧表に記載されている世界各国の舞踊等のパフォーマンスを集めて紹介するものであり、当地で日本の存在感を発揮すべく出展することになりました。
 日本からは、伝統組踊保存会の協力を得て沖縄の伝統芸能である「組踊」の映像を出展し、会場に集った多くの観客が興味深く鑑賞していました。
 他に、マレーシア、インドネシア、インド、アルゼンチン、中国も参加し、各国の無形文化遺産も披露されました。
 


 上記は、大使館が主催・協力する事業の一例であり、他にも様々なイベントをたくさん実施しています。より多くのマレーシアの方々に日本の魅力を伝え、更に日本に興味・関心をもってもらえるよう、これからも広報文化活動に邁進してまいります。

 

 

 
今月のローカル食材​
<豆カレー>
 


料理講習会講師 ちはる 

 

やさしい味のレンズ豆カレー (ダルカレー)

今月はインドレストランで人気の豆カレーの登場。ご飯にかけたり、ロティチャナイにつけたりとインド料理になくてはならない一品である。

日本の味噌汁が味噌の種類や具材による違いがあるように、豆カレーも豆の種類や調合、具材次第で様々なカレーを作ることが出来る。今回はレンズ豆に食感がもっちりする緑豆を少し加え、子供でも食べられる赤唐辛子なしのレシピを考えてみた。この基本の調理工程をマスターすれば、自分の好きな野菜を使ってオリジナルの豆カレーも作れるようになる。

なお、この豆カレーは次回の料理講習会で実習する予定ですので、興味をお持ちの方はぜひご参加ください。
 

●材料

 

豆類
・レンズ豆 1カップ
・緑豆 (皮なし) 1/3カップ
(緑豆なしでレンズ豆1+1/3カップでもOK)

具材
・丸ナス 100g (サイコロ状)
・人参  20g (半月切り)
・トマト 100g (種を除き粗みじん切り)
・玉ねぎ 40g (粗みじん切り)
・青チリ 1本 (種を除く)

スパイス類
・ニンニク (ペースト 小さじ1 )
・生姜 一片 (みじん切り)
・カレーリーフ 2本 (葉のみ)
・マスタードシード 小さじ1
・クミンシード 小さじ1/2
・フェネグリーク 小さじ1/2
・ターメリックパウダー 小さじ 1弱
・コリアンダーパウダー 小さじ 1強
・タマリンド液 小さじ 1 強

●作り方

①豆類は水に3時間以上浸ける。左がレンズ豆、右が皮なしの緑豆。皮つきの緑豆でもよいが食感は異なる

②豆の5倍の水で豆を柔らかく茹でアクも取る(あれば圧力鍋で)。豆はお玉の背でつぶすように少し崩す

③次にナスと人参を加え、柔らかくなるまで煮る

④玉ねぎ、青チリ、ニンニク、生姜、カレーリーフ、トマトを刻む

⑤マスタードシード、クミンシード、フェネグリークを油で炒める (中火)

⑥スパイスがパチパチとはねて香りが出るまで炒め、玉ねぎと青チリを入れる

⑦玉ねぎが半透明になるまで弱めの中火でじっくり炒める

⑧ニンニク、生姜、カレーリーフを入れ1分ほど弱火で炒めたらトマトを加える

⑨手元にヒングスパイスがあれば2回ほど振り入れ、トマトが崩れるまでよく炒める

⑩ 煮ておいた豆と野菜③を⑨の鍋に入れる

⑪ターメリックパウダー、コリアンダーパウダー、タマリンド液、塩(小さじ2程度)を加え、5-10分煮たら完成

⑫好みで少量の砂糖を振り、生コリアンダリーフを散らす(写真はカレーリーフ)

 

*このシリーズで紹介して欲しい食材や調味料・スパイス等あれば、事務局までお寄せください。office@jckl.org.my

 

 

 


今月の漢方
< 八珍湯ハッチントウ >

 


国際中医薬膳師/中医実習生  坪井良和

 

八珍湯パック

八珍湯にゅうめん : 鶏肉と一緒に煮だした八珍湯にゆで卵とそうめんを加えた料理

 

 マレーシアの漢方食材店で見かける漢方スープの素の代表といえば「八珍湯」。本来は薬湯として薬材だけを煮出すものだが、各家庭では、鶏肉や豚肉、ゆで卵などと一緒に煮込んで、食事用スープとしても親しまれている。スープの色は真っ黒で、多少の苦味はあるものの、甘い、滋養の深い味わいである。

 八珍湯は、人参ニンジン甘草カンゾウ白朮ビャクジュツ茯苓ブクリョウ当帰トウキ芍薬シャクヤク地黄ジオウ川芎センキュウの生薬八つからなり、もとは四君子湯シクンシトウ四物湯シモツトウという基本処方を合わせたもの。このうち、四君子湯 (人参、甘草、白朮、茯苓) は、胃腸を整え「気」の生成を促し、体の活力を補う効果があり、四物湯 (当帰、芍薬、地黄、川芎) は血を量的に補いながら血液循環をもよくする効果がある。

 

 この八珍湯は、人体を構成する基本要素である「気•血•水」をバランスよく補う組み合わせということもあり、中華系の人々の間では、女性が月経後に飲む漢方として非常にポピュラー。東洋医学では、女性の月経についてよく銀行預金にたとえられる。成人女性は一か月かけて血液 (預金) を蓄える。月経によって失った (引き出された) 分を適時補っていかないと、預金額は減る一方。常に新鮮で十分な血液 (預金) を蓄えていることが、妊娠や出産という大仕事に備え、女性の一生をすこやかに送ることができる元手になるという考え方だ。この考え方は今も根強く、忙しい現代人のために八珍湯を応用した栄養食品も多い。

八珍湯膏
八珍湯を煮詰めてシロップ状にしたもの。「体の冷え、月経の遅れ、月経量が少なく色が悪いのを改善する」

八珍湯酵素ドリンク
「月経後の四日間に栄養を補充することでより良い効果が得られる」

 

 八珍湯に黄耆オウギ肉桂ニッケイの二生薬を加えると十全大補湯ジュウゼンダイホトウとなる。黄耆は人参と同じように気を補う生薬だが、人参が駆動力としての気を補うのに優れているのに対して、黄耆は体を守るバリアーとしての気を補う作用が強い。肉桂も体を温め、気の働きを助ける作用があるので、十全大補湯は八珍湯よりもさらに気を補う作用が強く、特に病中病後の体力回復、滋養強壮のために活用されることが多い。

 古来より、「男主気、気属陽;女主血、血属陰 (男性と女性を比較した場合、男性は気の働きが強く、体力や体格、運動能力が女性よりも大きい。女性は血による影響を受けることが多く、変化への柔軟性が男性よりも高い。) 」とされており、八珍湯は女性向け、十全大補湯は男性向けといわれてきた。実際には、八珍湯は、老若男女誰にでも用いることのできる基本的な漢方配合であり、肉体疲労、虚弱体質の穏やかな改善に効果が期待できる。八珍湯を基本に、杜仲トチュウ (足腰の強化)、紅花コウカ (シミや肌荒れの解消)、桂枝ケイシ附子ブシ (冷えの解消) をそれぞれ加えるなどアレンジも多く、各漢方食材店秘伝の調合があることもしばしば。

 最近はバクテー (肉骨茶) 用香辛料パックを使って自宅でバクテーを作って楽しまれる方も増えた。バクテーに物足りなくなったらぜひ八珍湯をお試しいただきたい。生薬はさっと洗って常温の水に30分くらいつけておくと、成分がより効果的に抽出されるようになる。あとはバクテーづくりと同じ。肉やゆで卵を加えて、食材が柔らかくなるまで弱火で煮込むだけで、より本格的な漢方スープが自宅でも楽しめる。

 

 
 


はぐくみ会活動報告 <七夕の笹かざりを作ろう

 

 

7月5日 (水) にはぐくみ会の活動が第2ホールで行われ、七夕の笹かざり作りを行った。9名のお子様のご参加を頂き、とてもにぎやかな雰囲気であった。
お母さん同士話を弾ませながら、持ち帰ってお家でも飾れるような小さめの笹に、ボランティアの方が準備したかわいらしい折り紙の飾りを結んだり、お子様と一緒に短冊に願い事を書いたりして、楽しい時間を過ごされていた。
 

 

 

笹かざりを見て楽しむ赤ちゃん

 

 

次回活動日 (予定) 

8月はお休み
9月13日 (水)

詳細はこちら
 

はぐくみ会は…
幼いお子さまと一緒に安心して足を運んでもらい、当地で子育てをされている親子の交流や、リラックスしながら語り合うことができる場を目指している。親子で楽しみながら過ごしてもらえるよう、会員ボランティアにより企画運営されている。
6月より月1回開催となり、今後、四季折々のイベント (七夕、クリスマスなど) や、ベビー (新生児~はいはいが始まるまでの赤ちゃん) を主な対象とした内容の「季節の会」を行っていく予定である。


参加方法 : 
当日始まる前に事務局窓口にて参加チケットを購入 (事前申し込みは不要) 
 

 

 
 

出産準備教室<活動報告>

 
 



7月8日 (土) に、第75回出産準備教室が看護師や助産師の資格を持つ会員ボランティアの方々の協力により開催された。

今回は参加人数が少なく1回のみの開催となったが、事前に参加者より出産準備について興味を持たれていることや質問を頂き、それに沿って講義が進められた。沐浴実習では、男性方が積極的に手を動かされておられ、赤ちゃんを迎える意気込みを感じられた。


頂いた感想の一部を紹介する。

  • 実体験を含めてお話をしてくださったので、とてもイメージがしやすく、参考になった。
  • 予防接種のマレーシアと日本の違いや、当地での出生届の手続き方法についての情報はありがたかった。

全体の様子

沐浴人形

 
 

 

えっ!マレーシア <バイクドライバーの上着が後ろ前>

 


 

日本を離れて8時間。イミグレーションでの英語が聞き取れず、今後の生活に大きな不安を抱きながら車でまだ見ぬ自宅に向かう途中、疲れた私の意識を呼び覚ましたのはバイクドライバーが上着を後ろ前に着用した姿だった。

「な、何あれ?!」
「こちらではよく見るよ。」

ツインタワーも王宮も目にしたはずなのに、圧倒的に印象に残ったのは上着を後ろ前に着る兄さんである。前を走るバイクや私達の車の横スレスレを通り過ぎて行くバイク、赤信号を躊躇なく進むバイクも上着が後ろ前である。Grabドライバーに後ろ前の理由を聞くも釈然とせず、たどり着いた理由は一一
何と言っても素早く着られること、普通に着るとボタンの隙間や首もとから前方バイクの排気ガスが入り込み衣服が汚れること、後ろが開いていて涼しい等々である。

在馬歴の長い知人によると、ひと昔前は皆一様に後ろ前だったけれども、近年は普通に着る人が多くなったとのこと。マレーシアでも環境行政による排ガス規制が強化されていて、低排出ガス仕様のバイクが主流になったことが大きく影響しているとのことであった。

因みに、上着の後ろ前は近隣諸国では見られず、マレーシアならではの様式といえるだろう。
 

 
JCKLニュースレター
【編集委員】
  • 柳井 教男(編集長)
  • 松尾 義裕(副編集長)
  • 勝田 羊奈子(編集委員)
  • 澤村 文江(編集委員)
  • 矢内 理砂子(編集委員)
  • 和嶋 初代(編集委員)
  • 工藤 詩子(かとれあ会)
  • 齋藤 紀子(かとれあ会)

*掲載の内容は変更が生じる場合があります。
ご意見やご感想は事務局ニュースレター担当までお願いします。

office@jckl.org.my