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今月の写真<リニューアルオープン!Bangunan Sultan Abdul Samad>

Bangunan Sultan Abdul Samad (旧連邦事務局ビル) が2026年2月にリニューアルオープンし、ライトアップされた姿は進化した名所としてひときわ輝きを放っている。

このビルはマレーシアに現存する植民地時代を代表する建物として様々なメディアにも取り上げられ、マレーシアの『ビッグベン』としても親しまれてきた。1894年にイギリス人建築家A.C Normanの設計で建設が始まり、その後R.A.J Bidwellなどの協力により当時の英国領マラヤ政府の行政庁舎として建設された。赤レンガと白いアーチのコントラストが美しく、イギリスのビクトリア様式とイスラムのムーア様式、インドのムガール様式の融合したデザインで1897年4月にフランク・スエッテンハム卿によって正式に開館した。その後政府行政司法ビルとして1978年に高等裁判所と最高裁判所として使用、2007年からは、省庁がオフィスとして使用する一方、国家遺産局が建物の保存管理をしていた。

今回のリニューアルでは、市民や観光客が訪れる文化拠点として生まれ変わっており、4つのギャラリーやカフェ、レストラン、お土産店もある。エントランスの上のテラスではムルデカ広場が目の前に広がり、アーチの回廊や螺旋階段を散策することができる。裏手にあるマスジットジャメやリーバーサイドも含め話題のランドマークとなり、特に週末はビル前道路の車両進入制限で、歩行者がゆったり散策できる空間になっている。
 

 

 

 

KL日本人会(JCKL)の会館内に日本語教育機関があることはご存じでしょうか。「帝京マレーシア日本語学院」は、マレーシアから日本の高等教育機関への進学を目指す学生に準備教育を行う機関として、1997年よりJCKLのテナントとして入居しています。教室は会館北側(ゲート側)の2階と3階にあり、平日には学生たちの姿を目にします。
ここで学ぶ学生たちの殆どはやがて日本に留学し、さまざまな分野でマレーシアと日本をつなぐ重要な役割を担うことでしょう。学生たちがどのように日本語を学習し、どんな学校生活を送っているのか、その様子を会員の皆様にご紹介したいと思います。
 

どんな教育機関?


✅ 学校設立の背景

現在JCKLの会館として使用しているビルは、 1976年からクアラルンプール日本人学校(JSKL)のタマンセプテ校校舎として使用していた建物です。1980年代にJSKL園児・児童・生徒数が大幅に増えたことにより、1993年にサウジャナの現スバン校の新校舎へ移転することになり、旧校舎はJCKL会館として利用することとなりました。その際、当時のマハティール首相が、タマンセプテ校校舎跡に日本留学のための高等教育機関を設置することを希望されました。それを受け、JCKLは日本留学を目的とする日本語学校設立を提案、1994年9月に数校の応募の中から帝京大学グループによる日本語学校の設置を決定しました。

✅ 開校

帝京マレーシア日本語学院(Pusat Bahasa Teikyo:PBT)はマレーシア教育省の認可を取得し、1997年12月に開校、「日本留学準備教育課程」が開講しました。2002年からは、「ルックイースト政策」に基づく「マレーシア政府派遣学部留学前予備教育」も開始し、国費生と私費生に教育を行っています。日本の文部科学省「大学入学のための準備教育課程」の指定を受けた唯一の海外校として、学生は課程修了後、ダイレクトに日本の大学に進学することができます。日本の大学に入学するための十分な日本語だけでなく、数学や理科、社会などの授業も行われています。

✅ 教育課程

全日制で、1月入学12か月コースは主に短大、専門学校を、4月入学20か月コースは国公私立の4年制大学を目指します。日本語教員12名、ならびに日本の高等学校教員免許を有する数学、理科、社会の教科教員6名がマレーシア教育省の認可を受けて教鞭をとり、日本留学試験(EJU)や各大学入学試験に対応しています。
なお、マレーシアの初等・中等教育は11年間であるため、日本の大学の入学条件「12年の教育を受けた者」を満たすためにもここでの就学期間は有効となります。ただし、日本で12年間教育を受けた学生たちと同等の日本語力、学力を身につけることが求められるため、タイトなカリキュラムが組まれています。週5日制、授業は午前9時15分から午後5時15分まで、短期集中型でしっかり学びます。

✅ 進学先

これまで1,700名以上の学生を日本各地の国公私立大学、大学院、短大、専門学校等の高等教育機関に送り出しています。詳しくは、帝京マレーシア日本語学院のホームページを参照してください。https://www.teikyomy.com/ja/ 
 

授業参観


PBTで日本語学習を始めて8か月が経つ1年生のクラスでは、漢字交じりの文章もスムーズに読みこなし、同義語や内容の解釈もすべて日本語で答えるなど、その上達ぶりに圧倒されました。
一方、卒業を目前にした2年生のクラスでは、すごろく形式で「PBTでの思い出」を楽しそうに語り合っており、教室は和やかな雰囲気に包まれていました。古語の情趣語を学び、俳句や川柳の創作にも挑戦するなど、学習内容の幅広さとレベルの高さにも驚かされました。

授業はすべて日本語で行われます

ディスカッションもすべて日本語で

古語「情趣語」についての説明

PBTでの思い出を語り合う場面

5・7・5の俳句・川柳に挑戦!

好きな漢字を墨と筆で書く授業

作品は学校の廊下に掲示します

日本同様に日直当番もあります!
 

座談会


PBT在校生の中から7名に集まってもらい、日本に留学したいと思った理由や将来の夢などについて話を聞きました。参加してもらったメンバーは、先生が指名したのではなく、各クラスの学生たち自身が選んだ代表です。

ラウザさん 理系、私費生2年生
中学1年生の時に日本の大学との交流会に参加する機会があり、日本人に親しみを感じました。日本の文化にも興味があるので、将来は日本の大学で映像制作などを学び、日本でエンターテイメントに関わる仕事に就きたいと思っています。行ってみたい所は大阪。おもしろい街というイメージがあります。

ミカさん 理系、私費生2年生
2023年に日本に旅行に行ったことがきっかけで、日本の大学に行きたいと考えるようになりました。モータースポーツが大好きなので、日本で機械工学を学び、将来は日本の自動車メーカーに入社して燃料エンジンを作りたいです。行ってみたい所は鈴鹿サーキット、富士山。好きな言葉は「深呼吸」

ダイムさん 理系、私費生2年生
車に興味があり、大学で機械工学を学びたいです。幅広い分野を勉強できる日本の大学を希望しています。将来は自動車エンジニアになって、日本の自動車メーカーに就職したいと思っています。日本に旅行したことがあり、それも日本留学という決断に影響を与えたと思います。北海道でスキーをしたことがあり、また行きたいです。

ハニさん 文系、私費生2年生
小さい頃から日本のアニメを見ていたので、自然と日本文化に興味を持ちました。高校の修学旅行で日本へ行き、ホームステイでは日本人の優しさに触れました。卒業後は福井大学国際地域学部に進学予定。将来は外交官になりたいけれど、難しければ日本政府と関係のある企業で働きたいです。行ってみたい所は日本のハワイといわれる沖縄。好きな言葉は「貯金」

フィさん 文系、国費生1年生
小さい頃から日本のアニメを見ていました。今は日本人のYouTubeが好きで毎日見ています。昨年JFKLから2週間の留学チャンスを与えられ、とても楽しい経験ができたので、日本に留学したいと思うようになりました。卒業後はマレーシアに戻って日本語の先生になりたいと考えています。沖縄の海を見てみたいです。

アキさん 文系、国費生1年生
日本の歴史や政治、経済がおもしろいと思っています。日本の文化もぜひ勉強したいです。将来の夢は大使になること。難しければ、マレーシアの役所で仕事をしたいと思っています。日本に行ったら、富士山に登ったり、北海道でスキーをしてみたいです。好きな言葉は「冷静」

アリシャさん 文系、国費生1年生
JPOPが大好きで、日本の文化と生活に興味があります。日本の大学に行くことに対し両親はさみしがっているけれど、マレーシア政府から奨学金がもらえることになったので、ぜひ行きたいと思っています。卒業後は、日本でマレー語を教えるか、マレーシアで日本語を教えたいと思っています。奈良に行ってみたいです。

 

教育スケジュール
 

 

学校行事

PBT校内の日本語弁論大会

信州大学学生との交流会@PBT

避難訓練で隣接の公園に集合

私費生卒業式での集合写真
 

会館での様子

昼休みにも熱心に勉強@朝日カフェ

ランチ風景@日馬和里レストラン

築地マートでカップ麺を買うことも

日本語の古本なども活用します

国費生は寮に住み、スクールバスで登下校しています

盆踊り大会などの日本文化イベントにも積極的に参加します
 

ボランティア活動


JCKLのイベント「新年会」「こどもの日」「クリスマス会」では、帝京マレーシア日本語学院の学生さんたちがボランティアとしてお手伝いしてくれています。写真は2025年クリスマス会のものです。


 

ビーズストラップ作りが始まる前のブリーフィングの様子

クッキーデコでは、参加者に好きなクッキーの形を選んでもらい、紙皿に取って渡しました

卒業生に聞いてみました!


日本の大学や専門学校を卒業した後、卒業生たちが進む進路は実にさまざまです。日本に残って大学院へ進学する人、日本での就職を選ぶ人、あるいはマレーシアへ帰国して進学・就職する人もいます。
多言語を操る卒業生は、果たしてどのような道を歩んでいるのでしょうか。

アンケート内容
・大学名と学科
・日本での生活は?
・将来の夢やプラン
 

ヤンイー(私費生)
東北大学 工学部 電気情報物理工学科在学中

日本に住んでみて大変便利な国だと感じています。電車でほぼどこへでも行ける点が特に印象的です。また、日本の礼儀を大切にする文化は、とても魅力的だと思っています。たくさん友達を作って日本人の日常生活を知ることや、新しい分野の専門知識を学ぶことが今の楽しみです。
マレーシア出身ですから寒さにはなかなか慣れません。また、行政手続きに関する書類は文章が長く、理解できるものの毎回多くの時間がかかる点が大変です。
まだ明確な将来像はありませんが、「今この瞬間を大切にすること」や「研究を頑張ること」を意識して過ごしています。

ハリズ(国費生)
秋田大学 国際資源学部 資源政策コース
在学中
日本に住むまでは四季を経験したことが無かったです。季節によって人々の服装や街の装いが変わることは本当に面白いと思いました。秋田は東京や大阪のような大きな町から遠いですが、自分には日本の田舎の雰囲気のほうが合っていると思いました。冬になると秋田は凄く雪が降るので、よくスキー場に行ったり友達と鍋をしたりします。ハラールの食べ物を探すのがちょっと難しいです。
大学卒業後は、再生エネルギーに関係する日本の会社に就職する予定です。近年マレーシアと日本は技術開発などで協力関係にあり、マレーシアの再生エネルギー発電も進んでいます。日本で働いた経験は、マレーシアにも貢献できるのではないかと思っています。
マレーシアに戻る前に、秋田だけでなく他の地域の文化と食べ物も経験したいです。

フスナ(国費生)
奈良女子大学 人間科学科心理学コース卒業
大阪で観光系の仕事に従事

日本に住み早5年8か月。学生時代に
は先生方からたくさんのことを学びました。先生方はとても親切で、勉強の面でもたくさんサポートしてくださいました。また、日本人の友人たちもとても優しく、勉強を手伝ってくれたり、一緒に楽しい時間を過ごしました。
日本は交通機関やお店などへのアクセスがとても良く、毎日の生活がとても便利で楽しいです。また、食事が美味しく、健康管理や美容ケアもしやすいと感じています。ただ、マレーシア料理が少なく高いですね。Mamak(ロティチャナイやミーゴレンなどを手軽に楽しめる店)がすごく恋しいです!
今後は、日本の魅力をもっとマレーシア人に見せられるように、観光系の会社を立ち上げたいです。また、マレーシアの魅力も日本人に伝えていきたいと思っています!

ユーシュエン(私費生)
信州大学 工学部 水環境土木工学科卒業
東京大学大学院 工学系研究科 社会基盤学専攻

現在、東京大学大学院修士課程で、新幹線と航空が地域経済に与える相乗効果について研究しています。両交通モードの「競争」と「補完」の関係に着目し、地域発展への影響を分析しています。同時に、総合コンサルタント会社で長期インターン生として働いており、途上国のインフラ整備や交通計画に携わっています。バングラデシュ ダッカ都市圏の交通マスタープランの構築に関わり、2024年には約2週間、現地視察に参加しました。
日本は電車やバスが時間通りに来て、物事が計画通りに進むので、勉強や仕事の予定を立てやすいです。春の花見、夏の花火、秋の紅葉、冬のウィンタースポーツなど、季節ごとに違った楽しみがあり、旬の食べ物を味わうのも好きです。長野から東京に引っ越してからは、生活費の高さに少し驚きました。学生から社会人に近い立場になり、日本人の同僚が多い職場で働く中で、日本社会のマナーや働き方について、まだまだ学ぶことが多いと感じています。
将来は、インターン中の会社に正社員として入社し、途上国のインフラ整備や交通計画を通じて、人々の生活水準の向上に貢献したいと考えています。さらに将来的には、国際機関などで社会課題の解決につながるプロジェクトを立ち上げられる人材になることが目標です。困難なときにはPBTで過ごした日々を思い出し、前向きに頑張っています。

ナタリア(国費生)
筑波大学 人文・文化学群 比較文化学類卒業

筑波大学マレーシア校に勤務
日本語能力を高めたり、日本の文化や社会を理解するには、やはり日本に長期滞在するのがベスト。
4年間の日本の生活の中で、とても印象に残っているのは・・・
①ドライブ! 最終目的地だけを決め、高速道路を使わずに下道や田舎道を通り、景色を味わいました。
②和太鼓サークルに入部し、夏はほぼ毎週公演に出ていたこと。 関東の夏は意外とマレーシアの暑さより厳しく大変でした(笑)。そのため、夏休みはいつも一時帰国しました。
今後は、引き続き教育業界に携わり、マレーシアと日本の架け橋となることに尽力していきたいと思っています。 

フエイ(エレン)(私費生)
札幌ベルエポック専門学校 パティシエ科卒業
マレーシアでスイーツカフェ
Engi を経営
3年を過ごした日本の生活では、たくさんのご指導、ご支援、そして厳しくも温かい訓練を受けました。これらの経験は、技術面だけでなく、人としての成長にも大きくつながりました。また、おいしいスイーツをたくさん味わえたことがとても楽しい思い出です。北海道で出会った恩師や、日々支えてくださった方々、大切な友人たちと出会えたことも大きな財産です。
日本では日常生活や仕事において多くの細かなルールがあり、慣れるまでに時間がかかりました。また、相手との関係がまだ深くない場合、本音を聞きたいと思っても、遠慮や建前を優先することがあり、その点を少し難しく感じることもありました。
今後は、日本で学んだスイーツの技術や精神をマレーシアで活かし、より多くの方に届けていきたいと考えています。将来は、品質と感動を大切にするケーキ卸業者として成長し、「Engi」のケーキを多くの方に楽しんでいただけるようになることが目標です。40歳までに、この事業で確かな成果を築くことを人生の一つの目標としています。変化を恐れず挑戦し、最後までやり抜くことを大切にしていきたいと思います。

PBTの先生から一言


日頃より当学院を温かく見守っていただき、ありがとうございます。当学院は「東方政策」の精神を受け継ぐ教育の拠点として<JCKL>で歩みを続けてきました。ここでは、日本留学を目指して日本語で諸教科の修得に励む学生も、日本語を武器に当地でのキャリアを夢見る若者も、それぞれの目標に全力で挑んでいます。
彼らが持つ、マレーシア人特有の多言語能力や柔軟な感性は、日本語という新たな武器でさらに強固なものへと磨き上げられていきます。日本への進学だけでなく、地元の日系・関連企業でも次代を担う人材として羽ばたく彼らの姿は、私たちの大きな誇りです。
これからも両国の未来を繋ぐ架け橋を大切に育ててまいります。どうぞ温かい応援をよろしくお願いいたします。

取材を終えて


JCKL会員とPBTの学生ー同じ会館を利用していながらも、日頃はほとんど触れ合う機会がないまま過ごしているのだと、今回の取材を通じて感じました。
限られた時間ではありましたが、学生たちの普段の様子に触れることができ、親近感を抱くとともに、日本留学を目指して努力する学生たちの明るさ、飾らない素直さ、そしてあふれる熱意に強い希望を感じました。
日本とマレーシアが、互いの良いところを学び合い、協力し合いながら、友好関係が一層深まっていくことを願っています。


 

 

JCKL慈善基金<2025年度ドネーション贈呈式>

 

1月29日 (木)、KL日本人会会館ホールにて「2025年度ドネーション贈呈式」が開催されました。在マレーシア日本国大使館 四方敬之大使にご臨席いただき、昨年11月に開催された第53回日本人会チャリティバザーやリサイクルセールなどの収益から、本年度は95,000リンギの寄付金をマレーシア国内4か所の福祉施設および団体へ贈呈いたしました。

贈呈式では、まずJCKL慈善基金 ダトズルキフリ管財人より挨拶があり、その後、四方大使より温かいメッセージが述べられました。寄付金が各施設・団体へ手渡された後、福祉施設代表者から感謝の言葉があり、贈呈式は滞りなく終了いたしました。

なお、寄付先施設の選定にあたっては、事前に「チャリティ活動サポーター」と呼ばれる会員ボランティアが候補施設を訪問し、2024年度の寄付金が適切に活用されているかどうかの確認も行っております。

今年度も、皆様よりチャリティ活動への温かいご支援とご協力を賜りました。この場をお借りし厚く御礼申し上げます。
 

JCKL慈善基金のダトズルキフリ管財人より寄付金の贈呈

在マレーシア日本国大使館の四方大使より寄付金の贈呈

福祉施設代表からお礼の言葉

参加者全員で記念撮影
 

♦2025年度寄付先福祉施設・団体

  1. Asrama Cahaya Rumah Wanita Cacat (IJ Convent Bukit Nanas)
  2. POBP Dayspring Selangor
  3. Yayasan St. John Ambulans Malaysia-Kawasan Pantai Selangor
  4. Yayasan Kebajikan SSL Haemodialysis
     

ー寄付先候補施設の訪問の様子ー

福祉施設入居者と面会

チャリティ活動サポーター (右)

作品制作の様子を見学

 

 

🥄 バーリー ウォーター ☕
 


料理講習会講師 ちはる


 

バーリー ウォーターは、大麦を煮出して作る素朴でやさしい風味の飲み物です。見た目はお米の研ぎ汁のようにほんのり白く、ややとろみがあり、大麦ならではのまろやかな味わいが楽しめます。
マレーシアやシンガポールのホーカーセンターでは定番のドリンクとして人気があり、体の熱を逃す働きがあることから、特に暑い日に好んで飲まれます。また、食物繊維が豊富で便秘の改善にも期待できるほか、インドの伝統的医学「アーユルヴェーダ」では老廃物の排出を促す目的でも用いられ、肌荒れや尿路トラブルの予防にもよいとされています。
温かいままでも冷たくしても美味しく、ライムやカラマンシーなどの柑橘を絞り入れると、より爽やかな味わいになります。お店で注文する際は「Barley Limau(バーリー リマウ)」と伝えるとよいでしょう。
伝統的には鍋でコトコトと煮出して作りますが、今回はより手軽に作れる炊飯器を使ったレシピをご紹介します。
 

🍳  材料 12~15杯分

バーリー(大麦)* 200g
氷砂糖 250g
パンダンリーフ** 1枚
ライム/カラマンシー (好みで)


 

*バーリー Barley RM2.50/200g
バーリー(大麦)は古くから世界中で親しまれてきたが、健康志向の高まりとともに注目されている穀物。豊富な食物繊維を含み、とくに水溶性食物繊維が多く、腸内環境を整えたり、食後の血糖値上昇を緩やかにしてくれるなど、健康をサポートする食材として見直されている。
白米に大麦を混ぜて炊くと、プチプチとした食感やほんのりとした香ばしさが加わり、栄養バランスもアップ。また、さまざまな料理に手軽にプラスできる食材でもあるので、日々の食事に取り入れてみよう。
 


 

**パンダンリーフ
Pandan Leaf

RM3/袋
マレーシアでは香りづけのハーブとして広く使われており、緑色の着色料としても使用する

氷砂糖  Rock Sugar
RM2.8/250g
砂糖はグラニュー糖を使ってもよいが、氷砂糖や冬瓜糖 (冬瓜の砂糖漬け) を使うと、よりまろやかで深みのある味に仕上がる。白色と茶色の氷砂糖があり、茶色の方が甘みに深みがある。好みで選んでよい

 

🍳  氷砂糖水(シロップ)

鍋に250gの氷砂糖、500mlの水、パンダンリーフ1枚を入れて火にかけ、時々かき混ぜながら氷砂糖を完全に溶かす(中火で約5分)
パンダンリーフを入れることで甘い香りがプラスされ、あっさりとしたドリンクにアクセントがつく

余ったシロップは、パンダンリーフを取り除いて容器に入れ、冷蔵保存する
 

🍳  作り方

①米を研ぐ要領で大麦を何回か洗う

②200gの大麦に対し800mlの水を入れ、2時間以上浸けておく

③浸け水ごと炊飯器で炊く

④炊き上がったら、半量はハンドミキサー等でペーストにする

⑤冷蔵庫で約1週間保存が可能、小分けして冷凍保存してもよい

⑥コップに、ペースト・粒・シロップを大さじ1ずつ入れ、お湯を注いでペーストを溶かす。甘さは好みで調整、アイスで飲むなら氷を加える

⑦お好みで柑橘の絞り汁を少し入れる。生姜汁にしても美味しい。 太めのストローまたはスプーンでどうぞ
 

※今回は炊飯器で炊きましたが、鍋で煮出す場合も大麦を2時間以上水に浸けておき、中火で柔らかくなるまで1時間以上煮てください。

 

*このシリーズで紹介して欲しい食材や調味料・スパイス等あれば、事務局までお寄せください。office@jckl.org.my

 

 

 


今月の漢方
<喉のつかえは気の滞り?>

 

 


国際中医薬膳師、中国黒龍江中医薬大学中医学学士 坪井良和

中華正月の喧騒が落ち着いた3月。とはいえ、今年は3月にハリラヤを控えて国中は引き続きホリデーモード。日本人にとっては、新年度を前に環境の変化があったり、祝日続きでスケジュール調整に頭を悩ませたり…。心身の疲れが知らず知らずのうちに蓄積しやすい時期だ。

そんな時、ふと喉に「何か」が詰まったような違和感を覚えることがある。飲み込もうとしても消えず、吐き出そうとしても何も出てこない。耳鼻咽喉科を受診して「異常なし」と言われても、どうしても喉のつかえが消えない――。こうした症状を、東洋医学では「梅核気(ばいかくき)」と呼ぶ。梅の種が喉に詰まっているような感覚を指し、現代医学では「咽喉頭異常感症」や「ヒステリー球」と診断されることが多い。特に、女性に多く見られる症状だ。


 

東洋医学では、この違和感の原因を物理的な異物ではなく「気(エネルギー)」の巡りの悪さと捉える。ここで大事なのが五臓の一つ「肝」の働き。東洋医学では、肝には、気・血・津液(水分)の通り道をスムーズにし全身にエネルギーを行き渡らせる「疏泄(そせつ)」の働きと、血液を貯蔵し活動時に合わせて血流量を調節する「造血(ぞうけつ)」の働きがある。そのため、月経や妊娠出産を経験する女性とは非常に縁が深い臓器。過度な緊張が続いたり、女性特有の体調の変化によって、肝の気の流れがスムーズにいかなくなると、肝の経絡の通り道である喉元で滞ってしまう。この状態が違和感の正体だ。

さらに、マレーシア特有の環境も影響している。一つは冷房による冷え。強い冷房は体をこわばらせ、気の巡りをさらに停滞させてしまう。もう一つは、甘味や脂の多い食事。マレーシアの美食は、実は胃腸(脾胃)にとって大きな負担になることがある。消化機能が落ちて体内に余分な水分が溜まると、それが「痰(たん)」へと変わり、滞った気と結びついて喉の通り道をふさいでしまうのだ。
 

「梅核気」には以下のタイプがある。それぞれ、ふだんの生活や体調と深くかかわっているので、この症状をきっかけに、自分を優しく労ってあげるのが治療の第一歩となる。

  1. 喉が締め付けられる感じがする、イライラしたり、ため息をつくことが多いタイプ
    「気」がギュッと凝り固まっているサインだ。ストレッチで筋肉の緊張をほぐしたり、音楽や瞑想を取り入れたりして、張り詰めた糸を少しずつ解いてあげてほしい。
  2. 喉に何かが貼り付いている気がしたり、常に体が重だるく感じているタイプ
    胃腸が疲れ、余分な水分が溜まっている可能性がある。甘いものや脂っこいものを避け、冷たい飲み物を控えることで、喉の粘つきを解消していこう。
  3. 喉の違和感と共に、胃の張りや酸っぱいものが上がってくる感じがあるタイプ
    胃の気が逆流し、喉への圧迫感が増している状態だ。ストレスを感じるとついつい暴飲暴食してしまう、その後胃腸の調子も悪くなるし罪悪感でいっぱい。そんな悪循環はないだろうか?  上記1と2を参考に、どちらかを試してみよう。
     

梅核気によく用いられる漢方には、次のものがある。
気の巡りを助ける「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」
情緒を整える「加味逍遙散(かみしょうようさん)」
身近な食養生では、香りの良い玫瑰花(バラの蕾)のお茶や、ミカンの皮を干した陳皮、柚子茶などが、滞った気を優しく流す助けになる。

加味逍遙散 (ストレス過多に処方される代表的な漢方の一つ)

前の写真は、最左列上が柴胡、下が芍薬、2列目上から蒼朮、当帰、茯苓、3列目上から山梔子、牡丹皮、甘草、最右列上が生姜、下が薄荷
 

ローズティーのように香りの良いお茶も有効


梅核気は、「少し頑張りすぎているよ」と体が教えてくれているサイン。マレーシアの人々が持つ「Tidak Apa(問題ない、気にしない)」という大らかな精神は、実は「肝」を健やかに保つための最高の養生法でもある。冷たい飲み物を少しお休みして、温かいバラ茶でも飲みながら、深く長い呼吸を意識してみてほしい。頑張る自分を労り、心と体の「詰まり」を優しく流していく。そうすることで、喉の違和感も、いつの間にか解けていくだろう。
 

 
 

 

KL日本人墓地 春季慰霊祭のご案内

 

2026年3月1日 (日) 午前10時~(午前11時半ごろ終了予定)

場所:クアラルンプール日本人墓地・慰霊堂
住所:No2. Jalan Lapangan Terbang Lama, KL
Google Map、Waze「Japanese Cemetery」で検索可能

式次第(予定) 
・KL日本人会 星合会長挨拶
・四方大使 御挨拶
・読経、焼香、法話
・慰霊碑 献花
・墓地前供養 (花、線香)

今回も日本から良輝和尚をお迎えします。どなたでもご参加いただけますので、当地に眠る先達、同胞のご冥福を一緒にお祈りしましょう。
お線香やお花は当会で準備しておりますので、お気軽にお出でください。
駐車場もございます。

詳細は、ホームページのお知らせをご覧ください。



慰霊祭は慰霊堂内で (エアコン完備)

墓地前供養 (献花、線香)

 
 

 

KL日本人会事務局<事務局長交代のお知らせ>

 

柳井事務局長 退任挨拶


 

縁あって、昔住んだクアラルンプールに舞い戻り、KL日本人会の事務局長を拝命してから早8年の歳月が流れました。当地での生活も通算で15年目を迎えたところではありますが、3月6日を以てKL日本人会事務局長を退任致します。

この間、多くの法人・個人会員の皆様を始め、在マレーシア日本国大使館、KL日本人学校、JACTIM、JAGAM、ALEPS等々当会に関連する各団体の皆さま、会の色々な活動にご協力頂いた沢山のボランティアの皆さま、夫々のご支援・ご協力のお陰で、何とか無事に任務を全うすることが出来ましたこと、この場をお借りしてあらためて厚く御礼申し上げます。

また、盆踊りやチャリティバザー等、当会主催・共催の大きなイベント開催に際しては、連邦政府傘下の省庁、セランゴール州政府傘下の観光、投資、警察、消防等の各役所、シャーラム市役所、スバン市役所等々、沢山の政府機関・部門・部署の方々にも大変お世話になりましたこと、深く感謝いたしております。

この8年の間の一番大きな出来事と言えば、やはり新型コロナ蔓延による活動制限(MCO)が思い浮かびます。一時はマレーシア国民も外国人も当地に住む者全員が自宅待機を強要され、外出できるのは食材の買い出しと通院のみ、しかも車1台につき1家で1名という制限が付き、大きい通りには治安部隊による検問が置かれ、違反者は厳しく処罰されるといった制限が敷かれて、この先我々の生活はどうなってしまうのか、この状況がいつまで続くのかという不安と、次に感染するのは自分ではないかという恐怖感に苛まれながら日々過ごした覚えがあります。その後幸いにも徐々に色々な規制が緩和され、オンラインでしかできなかった会議やイベントも対面で開催出来る様になり、現在は殆どコロナ前と変わらぬ生活環境となりました。今となってはそんな時代もあったなぁと思い出の一つになりつつありますが、今の生活が当たり前に送れることに我々はあらためて感謝する必要があると思います。

話変わって、KL日本人会はKL日本人墓地の維持管理業務も担っております。この絡みで、日本政府要人が墓地を訪問される際にはその受入れとご案内を行っておりますが、安倍元総理、岸田総理ご夫妻、石破総理ご夫妻、高市総理他沢山の日本政府要人を日本人墓地でお迎えした際には、直接ご尊顔を拝し、またご鳳声を拝聴することが出来ましたことも大変心に残る思い出となりました。当地で暮らす日本人の皆さんには、是非一度は日本人墓地を訪れ、日本を遠く離れたマレーシアで、日馬友好親善の為に尽くされ、当地の日本人墓地に眠る先達に思いをはせて頂きたいと思います。

最後になりますが、会の運営状況について少し触れますと、会員数減少による会費収入の減少、一部テナントの撤退や縮小による家賃収入の減少、一方で人件費や資材費の高騰による経費の増加によって、会の運営状況は非常に苦しくなっています。KL日本人会は会員の皆さんによって支えられている互助会的な組織です。大きな利益をあげる必要はありませんが、資金繰りに窮する様な状況になりますと会の大切な資産である会館の維持・運営に支障を来すことになります。この日本人会を今後更に長く存続させる為にも、会員の皆さんのご理解とご協力をお願いしたいと思います。

私はこれで一会員に戻りますが、会員の皆様の益々のご健勝とKL日本人会の弥栄を願って、事務局長退任のご挨拶とさせて頂きます。8年間、誠にありがとうございました。

柳井 教男

新事務局長より挨拶

土川 敦司(つちかわ あつし)

この度、柳井前事務局長から事務局長職を引き継ぐことになりました土川でございます。

少しでも早く業務に慣れ、会員の皆様のお役に立てるよう、また、理事会や各種委員会・イベントのスムーズな開催・運営のために力を尽くす所存です。クアラルンプール日本人会の目的である「会員の相互・互助、日馬の友好・親善に貢献する」ために全力で取り組んで参ります。

何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 
はぐくみ会<節分>
 

2月4日 (水) のはぐくみ会では7名のお子様のご参加がありました。この日は、節分や季節にちなんだ遊びをたくさん行うことができました。はじめにチャイニーズニューイヤーのイーサン(魚生)体験を行い、お子様と保護者の方々で大きな声で掛け声を出しながらお箸で高く持ち上げて混ぜ合わせました。イーサンは、ボランティアの方々がカラフルなリボンやひもなどをお皿に盛って作られたもので、まるで本物のように見えました。中華箸も赤い画用紙で作られていました。 他にもオニのツノの頭かざりを作ったり、お手玉を使った豆まき遊びも行いました。また絵本はオニのパンツのお話で、みんなで歌いながら読みました。リトミックでは、季節の音楽に合わせて体を動かしたり、手遊び歌を行い楽しんでおられました。

はぐくみ会ではお子様と季節の行事や手遊びや歌などで楽しく過ごし、またお母さん同士の交流の場にもなっています。 事前申し込みはありませんので、当日のご参加をお待ちしています。
 


 


 

  今後の活動   

3月4日 (水) 
10:00~11:30  
ひな祭り 
(予定)

詳細はこちらから


参加方法 : 
当日始まる前に事務局窓口にて参加チケットを購入
(現金支払いのみ、事前申し込みは不要) 

 
 

 

* 毎年日付が変わる祝日

  3月7日* Nuzul Al-Quran コーランの啓示日


イスラム教徒の聖典『クルアーン(コーラン)』が、唯一神アッラーから預言者モハメッドに最初に啓示されたことを記念する日。
マレーシアではマラッカ州、ジョホール州など6つの州において祝日に定められておらず、世界中のイスラム国家を見ても、この日を祝日としているのはマレーシア(州祝日)とブルネイ(国の祝日)のみである。
クルアーンに書かれている教えは、預言者モハメッドに一度に示されたのではなく、約23年間かけて段階的に降りたもので、最初の啓示はラマダン月の17日に起きたと伝えられている。この最初の啓示は、モハメッドが40歳の頃、ヒラー山の洞窟で瞑想していた際に授かったもので、これを機に預言者としての使命に目覚め、まずは身近な親族に教えを説き始めたとされている。クルアーンが書物としてまとめられたのは、モハメッドの孫の時代になってからといわれている。
この日、信徒たちはモスクで祈りを捧げ、いつも以上に感謝の気持ちを持って過ごすそう。また、ハリラヤの12日前にあたるため、日中の断食を行いながら、ハリラヤの準備も並行して進められる。



 
  3月17・18日* Hari Raya Puasa ハリラヤ プアサ(ラマダン明けの祝日)


Hari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)は「イードの祭り」を指し、イスラム教徒が1か月間の断食を終えたことを祝い、感謝を捧げる日である。マレー語で、ハリ(日) ラヤ(祭り) プアサ(断食) を意味し、「断食明け大祭」と訳される。
ラマダンが明けると、イスラム教徒は新調した民族衣装を身にまとい、親族や友人などの家を訪問するのがしきたりで、日本のお正月にも似た雰囲気がある。長めの休暇を取って田舎に帰省する家庭が多く、民族大移動の期間となる。
「オープンハウス」と呼ばれる食事会をご存じだろうか。企業がホテルで開催する大規模なものから、個人が自宅で開くホームパーティーまでさまざまで、ハリラヤから約1か月にわたり数々のオープンハウスが催される。これらは、日頃お世話になっている人や親しい人を招いて食事をふるまう場であり、非イスラム教徒も温かく受け入れられる。大規模なオープンハウスであれば手ぶらで問題ないが、個人宅に招かれた場合はハラルのお菓子などを手土産にするとよいだろう。また、ポチ袋に気持ちを包んで子どもに渡すのも喜ばれる。

ハリラヤ用の民族衣装を新調し親族が集う

 

 


えっ!マレーシア <渡り鳥を見よう>

 

 

マレーシアには四季がないと言うが、渡り鳥には四季がある。日本を含めてマレーシアより北から、マレーシアやもっと南へ渡っている鳥たちがおり、マレーシアで越冬する鳥たちは日本の冬の時期だけ見ることができ、マレーシアよりもっと南に渡っていく旅鳥は日本の春と秋の時期だけに見ることができる。
青い文字の鳥の名前をクリックして、鳴き声を聞いたり、食事風景も見てみよう(Youtube動画)


 🕊 冬にマレーシアに渡って来る鳥たち

この時期、渡り鳥はマレーシアの街なか、身近な公園、海辺などに来ている。

ルリオハチクイ
Blue-tailed Bee-eater
琉璃尾蜂食

体の大きさは25cmくらい。頭と羽根が黄緑で、喉が茶色。街なかにもたくさん来る。飛び立っても、また同じところに戻って来ることが多い。虫をとって食べている(写真はKLレイクガーデン3月)

シベリアムクドリ
Daurian Starling
シベリア椋鳥

スズメよりも一回り大きい。木に群れでとまっていることが多く、他の同じくらいの大きさの鳥に混じっていることもある。冬にロシアや中国北部などからマレーシアなどに渡っている。途中で一部が日本を通る(写真はKLCC公園10月)

アカモズ
Brown Shrike
赤百舌

スズメより一回り大きい。日本を含めて、ロシアや中国北部などから、冬にマレーシアなどに渡っている。日本のモズ(Bull-headed shrike、百舌)とは違う種類で、モズのオスは背中が灰色、アカモズは茶色(写真はクチン川1月)

キセキレイ
Grey Wagtail
黄鶺鴒

体の大きさは20cmくらい。背中が灰色で、腹が黄色。川沿いでよく見られる。日本に1年中いるが、マレーシアでは多くが日本の冬の時期に渡ってくる(写真はTTDI公園1月)

アカアシシギ
Common Redshank
赤足鴫

体の大きさは30cmくらいで、足が赤い。海岸やマングローブ林によく群れでいる。夏にロシアなどにいて、冬に沖縄やマレーシアなどに渡ってくる(写真はケタム島12月)

キアシシギ
Grey-tailed Tattler
黄足鴫

アカアシシギよりも一回り小さくて、足が黄色。夏にロシアなどにいて、冬に九州やマレーシア、もっと南のオーストラリアなどに渡る(写真はランカウィ島11月)

チュウシャクシギ
Whimbrel
中杓鴫

体の大きさは45cmくらい。くちばしが長くて下に曲がっており、砂の中のカニなどを食べている。海岸やマングローブ林で見られる。夏にロシアなどにいて、冬にマレーシアや中東、インド、アフリカ、南米、オーストラリアなどに渡る。日本では沖縄に越冬に来る(写真はケタム島12月)

アマサギ
Eastern Cattle Egret
黄毛鷺

体の大きさは50cmくらい。日本ではおおむね夏にいて、冬にマレーシアなどにわたる。白い冬羽から、頭や首が少しオレンジ色の夏羽に変わってから日本などに戻っていく。一部はマレーシアに夏にもいる(写真はプトラジャヤウェットランドパーク12月)


🕊 残念ながらツバメは種類が違う

夏に日本にいるツバメ(Barn Swallow、燕の一部)はボルネオ島などに渡って行くが、残念ながら、クアラルンプールの川や湿地で普段見ているツバメはリュウキュウツバメと言って種類が違う。

リュウキュウツバメ
Pacific swallow琉球燕

リュウキュウツバメはツバメよりも少し小さく、腹が少し褐色がかっていて尾が短い。ツバメは渡りをするが、リュウキュウツバメはマレーシアに1年中いて、子育てを見ることができる(写真はクラン川)。日本でも、名前の通り、沖縄などに1年中ずっといる

🕊 渡り鳥を見るイベント

毎年3月上旬の土曜日・日曜日に、マレーシア自然協会 Malaysian Nature Society がクアラルンプールから車で2時間のTanjung Tuan で渡り鳥を見るイベントRaptor Watchをしている。駐車場から野鳥、キノコ、樹木などの関連団体の展示を見ながら灯台に向かって歩いていくと、大空に大きな渡り鳥を見ることができる。灯台の真下で渡り鳥のカウントがされていて、プロたちがどの方向に渡り鳥が見えているかを教えてくれる。大きな望遠レンズのカメラマンたちがずらりと並んでいて、撮った渡り鳥の写真を見せてくれる。
渡り鳥の多くはハチクマで、名前の通り、ハチなどを食べる。
ハチクマは、春に日本に行って、夏をすごして、秋に九州北部などから海をわたって、中国を通って、マレーシアをへて、インドネシアなどに渡っていく。春にはインドネシアなどから戻って来るハチクマを見ることができる。ハチクマがマレーシアの方向を向いているので、正面からハチクマを見ることができ、遠くから近づいてきて楽しい。(写真は Tanjung Tuan 3月)

ハチクマ
Oriental Honey-buzzard  蜂角鷹とタカ柱、灯台


 

※渡り鳥を見るイベント Raptor Watch
今年は3月14日・15日に開催されます。次のページをご参照ください。https://mns.my/elementor-16951/

 

マレーシアに1年中いる鳥も、冬にはもっと北から渡って来る鳥がいて鳥の数が増えます。さらに冬には、マレーシアの木の葉っぱが落ちて、鳥が見えやすくなります。鳥を見るのであれば、秋から春までがおすすめです。大橋美幸

 

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