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デジタル版
JCKLニュースレター

タイムリー且つ皆様のお役に立つ情報発信を心掛け、毎月初旬にお届けいたします。
 



今年で第53回を迎える恒例のチャリティバザーがPetaling JayaにあるEastin Hotelにて開催されることとなりました。今回も関係者各位のご協力を賜り、大人気の協賛品やバウチャー、そしてクオリティの高い手芸品など多数ご用意しております。またマレーシアで大人気のショップも多数出店しますので、ぜひ足をお運びください。
詳細は当会のホームページでもご案内いたします。


 

日時  2025年11月2日(日)  10:30am-3:00pm

● 場所  Eastin Hotel Kuala Lumpur 
 Section 16, Petaling Jaya
 MRTのPhileo Damansara 駅(SBK12)から徒歩10分

● 入場券  (12歳以下のお子様は無料)

 ◍ 前売り券
 KL日本人会会員 RM15
 一般チケット RM20

 前売り券販売場所(販売中)

  • KL日本人会窓口
  • AEON Supermarket Service Counter
    販売店舗はMid Valley, Bandar Utama, Taman Maluriの3店舗
  • Isetan I-Club Counter
    販売店舗はKLCC, The Gardens, Lot 10の3店舗  ​​​​​​

 ◍ 当日券 RM25

● Google Map : Eastin Hotel

ホテル駐車場

  • 終日駐車料金 RM8 が自動的に適用されます。コンシェルジュデスクでの駐車券提示は不要です。
  • 支払いはクレジットカード/デビットカード/Touch ‘n Go のみとなります。
  • Touch ‘n Goカードの場合、駐車場入場時にカード残高がRM20以上あることが必要です。
  • 駐車場B1階はホテル側の事情により使えません。隣接のビルの駐車場と地下でリンクしているため、そちらの駐車場も使用可能ですが、「RM8の特別駐車料金」はイースティンホテル駐車場から出入りした車両のみに適用されます。
     

※会場では、現金でのお支払いはできません。
キャッシュレス決済になりますので、予めご了承ください。
一部の外部出店ブースでは現金でのお支払いも可能です。

バザー会場には、手芸品、協賛品(家電・日用品・食品)、各種バウチャー、浴衣着付け、出店ブース、福祉施設ブース、飲食ブースなど多数ご用意しておりますので、ゆっくりとお買い物をお楽しみください。
エコバッグのご持参もお願いします!

バザー会場案内

※当日の会場レイアウトや出店内容は変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。


 
 
  • 開場前はお並びいただくことが予想されます。
  • 今年の会場受付は、昨年と異なりバザー会場の階(LG)となります。
  • 混雑時のベビーカーの会場内への持ち込みは、危険ですのでご遠慮ください。
    ベビーカー置き場は、バザー会場の階 (LG) に設置します。

協賛品

協賛企業様にご提供いただく新品商品が続々と集まってきています。ここではその一部をご紹介します。

様々なデザインとサイズの魔法瓶

調味料セット

チョコピーナッツスプレッド

リクライニングチェア、扇風機等

スキンケア、キッチンクリーナー
(写真はイメージです)

シェーバー、イヤーバッズなど
(写真はイメージです)

手芸品

ボランティアの皆さんが心を込めて丁寧に製作してくださったアイデア作品が多数揃いました。その中の一部をご紹介します。

お正月用リース

クリスマスリース

クリスマスリース

プラントハンガー

バティックぞうさん

ばね口のポーチ

キーホルダー

レジン(樹脂)作品

デザインピアスなど

タティングレースのピアス

リボンバッグ

ダルマの置物

和風小物入れ

バティックアルバム

清楚なピアス

ランチマット

本物そっくりドーナツ

ペットボトルの蓋を利用

水引デザインのヘアピン

今年の出店ブース(予定)

 出店ブースの配置図は、会場受付カウンターにてご確認いただけます。

● 飲食コーナー(9月29日時点)

  • AMERICAN BURGER 
  • Asahi Vacations Travel & Tours(パスタ、パイナップル、生花)
  • DOUTOR COFFEE(ドリンク類)
  • GOHAN BIYORI(日本食お惣菜など)
  • Mad Palate(ドライフルーツ、ナッツ)
  • PALM VILLA CAFÉ(カレーライス、お弁当、総菜パンなど)
  • SPANISH FOOD
  • Eastin Hotelからの出店
  • その他

● 日用品・雑貨・小物・衣類・その他(9月29日時点)

  • Aeon Fantasy
  • Alessia Dona(アート作品)
  • AIRA fashion(カフタンドレス)
  • ALTY Orthopaedic Hospital
  • Ampang Gallery(アート作品)
  • BINGKA KL(マレーシアのおみやげ品)
  • Chocolate Concierge(ハンドメイドチョコレート)
  • Earth Heir Partners(ハンドメイド雑貨・装飾品など)
  • GINGER BATIK(バティック製品)
  • HELPING HANDS PENAN(手作りかごバッグ)
  • Japan Airlines(折り紙ヒコーキゲームとJALグッズ販売)
  • JCKL パッチワークキルト同好会(パッチワーク作品)
  • LUEN HENG F&B(ワイン、焼酎、酒)
  • MAGNOLIA JOYERIA(シルバージュエリー)
  • Naren Home(木製キッチンウエア)
  • Pink Hibisucs(着物製品)
  • Pitaya Collection(衣類)
  • Pure Earth Heritage Venture(ホームアクセサリー)
  • signature hotel(ホテル紹介)
  • SIROIDESIGNS(手織りバッグ・バスケット)
  • SMUK LIVING(ホームアクセサリー)
  • Studio Ranka PLT(クッションカバー、テーブルランプ)
  • SYOMSZ COLLECTION(100%ナチュラル素材の衣類)
  • Summer Holiday(インディアンサンダル、シューズ、バッグ)
  • Tenby International School (学校紹介)
  • Zari Collection(インドコットン製品)
  • Zen Ceramic(陶芸品の販売と陶器ペイント体験)
  • その他

バザー実行委員長よりご挨拶

本年度のチャリティバザーは、11月2日(日)に例年通りEastin Hotelにて開催いたします。昨年度も1,000名を超える皆様にご来場いただき、総額RM95,000の寄付を5つの福祉施設へ届けることができました。ご協力いただいた皆様に、改めて心より御礼申し上げます。

今年で第53 回を迎えるこのチャリティバザーは、半世紀以上にわたり、日馬友好の懸け橋として継続されてきた歴史あるイベントです。本年度も、企業・個人の皆様からの温かいご支援、施設へのボランティア活動とバザー運営、サポーターの皆様による手芸品のご提供、そして出店者の皆様のご尽力により、開催の運びとなりましたことを大変嬉しく思います。

ニュースレターをご覧の皆様には、ぜひご家族やご友人をお誘いのうえご来場いただき、チャリティバザーの賑わいと温もりを感じていただければ幸いです。皆様の一人ひとりの行動と想いが、日馬友好の絆を未来へとつなぐ力となります。会場でお会いできるのを楽しみにしております。
 

中林透実行委員長

 


◆昨年のチャリティバザーの様子◆
 

会場の様子

手芸品コーナー

バウチャーコーナー

家電・日用品などの協賛品

外部出店ブース

外部出店ブース

福祉施設からの出店

浴衣の着付け体験

折り紙ヒコーキゲーム

カプセルトイ

フードブース

飲食スペース

 

 


 

今月の写真<ディパバリのコーラム>


10月20日はインド発祥の祝日「ディパバリ」。 ヒンズー教徒にとって1年のうちで最も重要かつ盛り上がるお祭りである。

写真はショッピングモールの床に描かれた特大サイズのライスアート「コーラム (Kolam) 」で、北インドではランゴリと呼ばれている。作品によって飾り玉や置き物などの装飾品が添えられることもあるが、基本的にはすべて色付きの米粒で描かれており、グラデーションさえも色違いの米で表現している。

コーラムは玄関先に飾ることで幸運や繫栄を呼び込むと考えられている。デザイン中心部から同心円状に広がる曼荼羅模様を取り入れていることが多く、炎やランプ、孔雀、象、蓮の花などが描かれる。商業施設などの人がたくさん集まる場所では、かなり手の込んだ作品が展示されていることが多い。

なお、ディパバリとは南インドでの呼び方で、北インドではディワリと呼ばれている。南と北では背景にある神話が異なるという。マレーシアには南インド(主にタミール)系が多く、ディパバリという呼び方が一般的である。

 

 

 

JICAだより
<JICA海外協力隊60周年を迎えて ― ペナン発・数学教育 ―>


JICA海外協力隊 2023年2次隊 数学教育隊員 関谷敏雄
 


 

このたび、JCKLニュースレターに寄稿する機会をいただき、心より感謝いたします。現在、JICA海外協力隊のボランティアとしてペナンで活動しておりますが、あわせてペナン日本人補習授業校でも数学の授業をお手伝いしています。特に補習校関係の皆さまには、日頃から温かいご支援をいただいており、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

今年は、JICA海外協力隊* が派遣されてから60年という節目の年にあたります。そして来年1月には、マレーシアでの活動開始から60年を迎えます。この記念すべきタイミングに合わせて、日本人会の皆さまに、現在のJICA海外協力隊の活動について少しご紹介できればと思います。なお、私はシニアの年齢に該当するため、「青年」のつかない「海外協力隊」として活動しています。

私は高校の数学教員として38年間勤めた後、定年退職を機にJICA海外協力隊として海外での教育支援に携わることになりました。最初の派遣先はソロモン諸島で、国立大学にて2年間、現地の学生に数学を教える経験を得ました。そして現在は、再びJICA海外協力隊として、マレーシア・ペナン島にあるSEAMEO RECSAM(シーメオ・レクサム)で活動しています。

SEAMEO RECSAMは、Southeast Asian Ministers of Education Organisation Regional Centre for Education in Science and Mathematics(東南アジア教育大臣機構 理数教育センター)の略称で、1967年に設立された理科・数学教育の専門機関です。東南アジア各国の教員や教育指導者に対する研修、教材開発、研究支援などを行い、理数教育の質の向上と地域協力の促進を目的としています。

RECSAMには、これまでにもJICA海外協力隊が派遣されており、現在は理科教育で8代目、数学教育で2代目の隊員が活動中です。私はその数学教育部門における2代目のボランティアとして、さまざまな研修や教材開発を担当しています。

普段の活動としては、まず教員を対象とした研修ワークショップに関わっています。東南アジア各国の教員や教育関係者を対象に年2回開催される「レギュラーコース」や、JICAとマレーシア外務省が共催し、アフリカ地域の関係者を招いて実施する「第三国研修」などがあります。また、私の赴任後に始まった取り組みとして、ペナン教育局との共催による地域教員向け研修も2回実施しました。

 東南アジア各国の教員や教育関係者を対象に年2回開催される「レギュラーコース」
アフリカ地域の関係者を招いて実施する「第三国研修」
 

一方、生徒を対象とした活動も行っており、タイからの中高生を対象とした数学ワークショップを年に数回実施しています。さらに、地元の団体であるペナン数学プラットフォーム(Penang Math Platform)と連携し、生徒向けのワークショップを継続的に開催しており、すでに行ったものも含め、私の任期中に計7回の実施を予定しています。ワークショップは英語で行うため、言葉の面で苦労することが多々あります。

その他にも、セカンダリースクールでの教材展示を通じたショーケース活動(年5回程度)や、教育用ビデオの制作(年間4本程度)にも取り組んでいます。これらの活動を通じて、理数教育の楽しさや奥深さをより多くの人に伝えることを目指しています。

セカンダリースクールでの数学ワークショップ

プロジェクターを用い説明する筆者

教材展示を通じたショーケース活動

RECSAMでの活動とは別に、冒頭で触れた日本人補習授業校での授業も、私にとって大切な活動のひとつです。ご存じの方も多いと思いますが、補習校は土曜日に開かれ、普段はインターナショナル・スクールなどに通う子どもたちが対象です。教科は主に国語ですが、数学もあり、私は中学数学を担当しています。使用するのは日本の教科書です。
では、生徒たちは普段の学校で数学を学んでいるのに、なぜ補習校でも学ぶのでしょうか。その理由のひとつは、日本と英語圏で数学教育の内容や考え方が大きく異なるからです。英語圏では理科とのつながりを重視し、幅広く学びます。一方、日本では数学特有の内容を精選し、深く掘り下げて学ぶ傾向があります。私はむしろ、日本の数学教育が独特なのではないかと感じています。そして、生徒が将来日本に帰国して中学や高校の数学に触れたとき、できるだけ早くその学び方に慣れることができるよう、補習校での数学授業は大きな意義があると考えています。

配属先の上司であるサイード博士からは次のようなコメントをいただいています。

「JICAボランティアの関谷敏雄氏は、任期を通じて優れた働きをされています。コミュニケーションが取りやすく、常に協力的で、他者にも親切であり、チームでの仕事にもよく馴染んでいます。時間を守る意識が高く、信頼性もあり、あらゆる活動において大きな支えとなっています。」

任期も残りわずかとなりましたが、引き続き配属先の期待に応えられるよう、微力を尽くしたいと思います。


*JICA海外協力隊
JICAボランティア事業によって派遣される方々の総称。
青年海外協力隊の他、シニア海外協力隊、日系社会海外協力隊などがある。
https://www.jica.go.jp/volunteer/60th/

 

 

 

🥄 シーココナッツ デザート ☕
 


料理講習会講師 ちはる


今回はシーココナッツというオウギヤシ(扇椰子)の実を使ったデザートを紹介します。
シーココナッツの生の実はKLのスーパーでは手に入りにくいので、ここではシロップ漬けの缶詰を使います。果肉は半透明で、プリプリの様なシャクシャクの様な面白い食感が楽しめます。素材自体の味は薄いので、甘味を付けてデザートやドリンクの具材にするのが人気です。
また、ビタミンやミネラル類が豊富なので、美肌、咳止め、整腸、免疫向上などの効能が期待でき、昔から漢方食材としてスープに入れたりして食されています。温かいままでも、冷やしても美味しく、身体にやさしいデザートです。
 

🍳  材料 4人分

  • シーココナッツ 缶詰1缶
  • 白キクラゲ 10g
  • 赤ナツメ 6個
  • 乾燥ロンガン 20g
  • ハニーロックシュガー  50g (他の甘味料でも可)
  • 水 800ml

 

シーココナッツ缶詰 
Sea Coconut In Syrup 
RM11/565g

ローカルデザート「Tong Sui (糖水) 」によく使われる。
シロップ漬けなのでかなり甘い

生のシーココナッツの実
直径20cmほどの実で、熟すにつれて
表面が黒くなっていく。生の実が入手できた場合は、果肉を薄切りにし、下記と同じ手順で作るが、少し長めに煮ること

白キクラゲ (乾燥) 
White Fungus 
中国語:銀耳 / 白木耳
RM8/100g
キノコの仲間で、水に戻すと白っぽくなる。食物繊維やビタミンD、ミネラル等が多く含まれる。花びらのようなひだがあり、コリコリとした食感が特徴で、サラダや炒め物などにも使える

赤ナツメ (乾燥)
Red Dates / Chinese Jujube
中国語:紅棗
RM3.5/100g
熟して赤く色づいたナツメの実で、生薬や漢方としても使われ、栄養価の高いドライフルーツ。「1日3粒のナツメで老い知らず」という言葉があり、健康と美容に良い果実として親しまれている

ロンガン (乾燥)
Dried Longan
中国語:龍眼
RM11.5/100g
東南アジア原産の果実を乾燥させた滋養食材。果肉の中心に黒い種があり、白い果肉と合わせて龍の眼に見えることから「龍眼」と呼ばれる。生の果実はフルーツとしても人気がある

ハニーロックシュガー
Honey Rock Sugar
中国語:石蜂糖
RM3/250g
サトウキビの絞り汁に蜂蜜、菊花、羅漢果などを加え煮詰めた甘味料で、蜂の巣のような形状をしている。弱アルカリ性で栄養価が高く、漢方的な効果が期待できる

ハニーロックシュガー (石蜂糖) は見た目ほど固くなく、必要な分量に切り分けられる

缶詰のシロップは使わず、果肉だけ使用(石蜂糖の代わりに、このシロップを使ってもよい)

赤ナツメとロンガンで風味付けし、石蜂糖で甘味を調整する

赤ナツメは半分に切って種を取り出す

🍳  作り方

①白キクラゲを水に5分つけ、柔らかくなったら石づき部分を取り除き、適度な大きさにちぎる

②鍋に分量の水 (800ml) と、他のすべての材料を入れる

③火にかけ、15分煮たら完成

④温かいままでも、冷やしてもOK

⑤別の食べ方として、ゼラチンを加えてゼリーにしてもOK

シーココナッツ入りの冷たいジュースは夜店などでよく販売されている

 

*このシリーズで紹介して欲しい食材や調味料・スパイス等あれば、事務局までお寄せください。office@jckl.org.my

 

 

 


今月の漢方
<咳を止める方法あれこれ>

 

 


国際中医薬膳師、中国黒龍江中医薬大学中医学学士 坪井良和
 

咳が止まらない――そんな経験はないだろうか。
風邪をひいた後、熱や鼻水は治まっても、咳だけがしつこく残ることがある。オフィスで冷房が効きすぎたり、夜の冷え込みにさらされたり、揚げ物やスパイス料理で喉が刺激されると、突然ケンケンと咳き込み、始まると止まらなくなる。飲み物の温度差でも咳が誘発されることがあるので、水分をとるにしてもぬるま湯を少しずつ口に含む。コロナ以降は公共の場で咳き込むことが人目を引きやすくなり、非常に厄介である。
 

年中暑いマレーシアでも、咳が長引くのはよくある症状であり、そのためのど飴や咳止めシロップ、薬用オイルなど伝統的な家庭薬が豊富に出回っている。のど飴の代表格は、赤い包みに黒い飴が入った「HACKS」。イギリスの伝統レシピを基にハーブエキスが配合されている。咳止めシロップとしては「川貝枇杷膏」が広く知られており、特に「京都念慈菴」のものがポピュラーである。京都といっても日本の京都ではなく北京の旧称に由来し、香港で開発され、いまや東南アジア全域に流通している。そのままでも、水で薄めても服用できる。外用薬としては、家庭に常備されるのがヴェポラッブと風油精である。ヴェポラッブは、子どもの鼻づまりや咳に際し胸元に塗ると呼吸が楽になり、寝つきがよくなる。風油精(駆風油)は、ヴェポラッブと同じくメントールが主成分の液体なのだが、ブランドごとに違った生薬やハーブが配合されており、独特のにおいがある。咳や鼻づまりに限らず、頭痛、胃腸膨満感、関節痛、虫刺されのかゆみ、強いにおいのある場所での不快感など、あらゆる場面で用いられる万能薬である。携帯用の小瓶もあり、マレーシア人にとっては欠かせない常備薬の一つだ。

咳止め法あれこれ

私自身、今回風邪の後に咳が長引いた。のど飴の服用や水分補給を心がけたものの、飴の食べ過ぎで舌が荒れ、外用薬は匂いが強すぎてオフィスでは使いにくかった。そこで試してみたのがツボである。呼吸器に関わる臓器は肺なので、まずは肺経にあるツボからいくつか挙げてみよう。

  • 中府(ちゅうふ)
    鎖骨外端の下のくぼみから親指一本分下、第一肋間あたりにある、肺の気の源。肺の機能を整える。
  • 尺沢(しゃくたく)
    肘を曲げたときにできる横じわ上、上腕二頭筋腱の外側のくぼみ。特に、熱性の咳、咽喉炎、扁桃炎に有効。
  • 太淵(たいえん)
    手首の横しわの親指側、橈骨動脈の拍動を感じるくぼみ。肺を補い、痰を除き、慢性的な咳に効く。
  • 魚際(ぎょさい)
    親指下の母指球の一番高いところ。肺の熱をとるほか、更年期のホットフラッシュや小児の疳の虫にも用いる。喘息の特効穴であり、日常的に押すことで発作予防にもなる。
  • 止咳点(しかいてん)
    太淵から孔最(こうさい:手首横紋から上に指七本分)までの前腕ライン。咳が出るとき、この区間で最も圧痛の強い部分を揉むと軽減する。

 

このほか、実際に試してみて最も直接的に効果が出たツボはここ。

  • 天突(てんとつ)
    のどの下、左右の鎖骨の間にある胸骨上窩のくぼみ。人差し指をひっかけるように当て、胸の中心に向かって下へ押すと、咳が止まる効果あり。
さらに、背中の
  • 定喘(ていぜん)
    首の後ろ、一番出っ張った突起(第7頸椎)の下、両外側へ指半分ほどの位置。慢性の咳や気管支炎に有効な特効穴といわれており、腕の各ツボと合わせて刺激すると効果アップ。

 


ツボを押す際には、指の腹で心地よい痛みを感じる程度に五秒押して離すのを三〜五回繰り返すのがよい。正確な位置にこだわらず、押してみて「痛気持ちよい」と感じる場所や、しこりを感じる部分を選んでよい。鎖骨周りには中府や天突のほかにも有効なツボがあり、この方法でマッサージしてみるのもよいだろう。咳が続くと背中の筋肉が緊張して凝ることが多いため、ストレッチなどでほぐすとさらに効果が高まる。

これから秋を迎え、日本では乾燥する冬がやってくる。マレーシアでは屋内外の気温差や香辛料の効いた食事が咳を長引かせる要因となることも多い。喉の不調を感じたら、まずは乾燥を防ぎ、刺激を避けること。揚げ物を避け、香辛料など刺激が少ない、淡白で水分の多い食事をとることが大切である。早めの対応こそが、早めの回復につながるのである。
 

 
 

 

KL日本人墓地<秋季慰霊祭の報告>

 

9月21日 (日)、広島県呉市・浄土寺副住職の良輝和尚をお招きし、KL日本人墓地において秋季慰霊祭が行われ、65名の方が参加されました。
まず、四方特命全権大使とJCKL星合会長のご挨拶があり、読経、焼香、法話と続きました。その後は参列者全員で慰霊碑に献花をし、墓前には線香とお花を手向け、今年の秋季慰霊祭は滞りなく終了いたしました。
 

慰霊堂の前で記念撮影

マレーシア各地には数多くの日本人墓地が存在し、サバ・サラワクを含むマレーシアのほぼ全土に日本人の足跡が残されています。このKL日本人墓地は1899年(明治32年)に開設されており、戦前戦後の日本人コミュニティーや日本国大使館、有志の皆様によって保全、運営、管理されてきました。
1980年からは日本人学校の児童・生徒による清掃活動(学期ごとの年3回)が行われるようになり、墓地管理人の常駐、定期的な補修・改修工事など、これまでに多くの思いが注がれてきました。
南国の明るい陽射しと緑に囲まれた美しい霊園ですので、皆様にも一度訪れていただきたい場所です。

次回慰霊祭の日程は、決まり次第ホームページなどでご案内いたします。

四方大使のご挨拶

読経と焼香

慰霊碑に献花

墓前供養
 

 
 
はぐくみ会<お月見>


はぐくみ会の活動が9月3日 (水) に行われ、赤ちゃんからよちよち歩きまでのお子様13名のご参加を頂きました。
この日は「お月見」をテーマとして、ボランティアさん手作りのお月見フォトブースで、かわいいポースで写真撮影を楽しみました。保護者の方々は、呼びかけたりおもちゃを使ったりしてお子様の視線をカメラの方へ促しておられ、さながらにぎやかなミニ撮影会のようになりました。
他にも、お月見に関するお歌あそびや絵本を読んだりして、楽しく過ごしておられました。


 

 
 

  今後の活動   

10月1日 (水) 10:00~11:30  
ハロウィン

詳細はこちら をご覧ください。


参加方法 : 
当日始まる前に事務局窓口にて参加チケットを購入
(現金支払いのみ、事前申し込みは不要) 

 
 

 

* 毎年日付が変わる祝日

  10月20日* Deepavali  ディパバリ


悪に対する善の勝利(闇に対する光の勝利)を祝うお祭りで、ヒンズー教徒にとって重要な伝統行事。街や住まいをオイルランプや電飾で華やかに飾り付けて祝うことから「光の祭典」と称される。新調した衣装を身にまとってヒンズー寺院を訪れたり、親戚や友人宅を訪ねたりする。
インド系の人口はマレーシア全体の約6%と少ないが、この期間は街の華やかな装飾など、インド文化に触れられる期間である。ショッピングモールやホテルロビーなどの床には「コーラム」と呼ばれる米絵が描かれるので、その繊細な美しさを一度見てみよう。象や孔雀がモチーフにされるのは、象は忠誠心と豊穣、孔雀は勝利と愛、知恵を象徴すると考えられているからである。

コーラムQ&A、描き方はバックナンバーをご覧ください。

色付きの米で描かれたアート(コーラム)

 


 

 

えっ!マレーシア 
<マレーシアの切手にみる昔の暮らし>

 

小さな枠内に広がる、切手という小宇宙。本格的な切手コレクターでなくとも、マレーシアの動植物や食文化、工芸品など様々なテーマで作られた切手を眺めるのはわくわくするものだ。しかも、大抵1枚1リンギット前後で売られているものだから安あがりな趣味である。

マレーシアの切手はDayabumi complex 内にあるPOS MALAYSIA本社1stフロアの切手販売コーナーで購入できる。過去に販売された切手の在庫が1枚単位で売られており、好みの切手を探す楽しみが味わえる。切手ファイルをめくる同じようなお仲間に遭遇すると、見ず知らずの人にも妙に親近感がわくものである。なお市内外各地のPOSでも切手を買えるが、カウンターの順番待ちが意外に長くなることもあるし、スタッフの皆さんも切手収集家の相手をする余裕もなさそうであるから、あまりおすすめできない。また、POS MALAYSIAの公式オンラインショップからも切手シートなどが購入可能である。

ここで紹介する切手は「昔ながらの生業なりわいシリーズ」である。今のマレーシアに住む日本人にとっては、珍しい職業が多く、マレーシアの昔の姿を偲ばせる情景が興味深い。
 

POS MALAYSIA 本社 (Dayabumi complex) の切手コーナー入口

PENJAJA LEMANG  ルマン売り
糯米とココナッツミルクをバナナの葉で包み、竹の筒に入れて炭火でじっくり調理したルマン。筒状に蒸されたご飯は、輪切りにして食べる。共に売られるのはレンダンというカレーのような煮込み料理。今もハリラヤハジやハリラヤプアサ付近には、郊外の路傍で屋台を見かける。

PENJAJA PASEMBOR  パセンボー売り
パセンボーは野菜・揚げ物・ゆで卵などをピーナッツ入りの甘辛ソースで和えたインド系の料理。インディアン・ロジャとも呼ばれるとのことだ。移動式屋台でかき氷も一緒に販売している様子が伺える。

PENJAJA MANISAN  菓子売り
飴細工やクエなどのお菓子を自転車の荷台に積み行商するスタイル。お菓子売りのおじさんが、Gula Ketukという硬く固められた伝統的な飴を叩いて割っている様子も描かれている。

TUKANG DOBI  洗濯屋
電力導入前の洗濯屋の作業風景。すべて手作業でおこなわれている様子からは、洗濯の仕事がいかに重労働であったかを実感させられる。炭をいれて使うアイロンも作業台に置かれ活躍中だ。

TUKANG UBAT TRADISIONAL  伝統的な薬行商
鞄に薬を詰めて行商するスタイル。敷物を広げ伝統的な薬草などを並べ、店を出している様子が描かれている。ヤモリを漬け込んだ液体の瓶詰めや、強壮剤であるトンカットアリのような木の根も店頭に並んでいる。

TUKANG SENI KERTAS  紙工芸の職人
提灯に彩色や文字入れをする中華系の職人。今でも軒先に提灯を吊るす中華系のお宅をよく見かけるが、こうした提灯も昔は手書きで作られていたことを思うと、丁寧な暮らしがそこにあったのだと感じられる。

TUKANG TILIK  占い師
この切手では、小鳥占いが描かれている。小鳥占いは、中華系やインド系の文化で、かごから出した小鳥が嘴で札を取り、その選ばれた札に書かれた運勢や助言を占い師から聞くというものだ。以前クランのインド人街の道端で見かけたことがあり、非常に興味深く感じた。

PENJAJA SATAY  サテー売り
炭火で焼くマレーシアの焼き鳥。天秤棒を担いでの移動販売だ。サテーと一緒に出てくることが多いクトゥパといわれる椰子の葉で包んだご飯も欠かさず描かれている。小さな机椅子が備え付けられており、さくっと気軽に数本その場で食べることが出来そうだ。こんな体験ができたら楽しそうである。

PENJAJA NASI KANDAR  ナシカンダー売り
ショップロットの一角に必ず一軒あるといっても過言ではないナシカンダー。インド系ムスリム「ママッ」の営む経済的な食事処だ。KANDAR はマレー語で「天秤棒で担ぐ」と言う意味で、その語源はタミル語からきているとされる。切手には、かつての姿、文字通り「天秤棒で担ぐごはん」、行商スタイルで食べ物を売る様子が描かれている。
 

JCKLニュースレター
【編集委員】
  • 柳井 教男(編集長)
  • 松尾 義裕(副編集長)
  • 五十嵐 胡桃(編集委員)
  • 上野 周子(編集委員)
  • 勝田 羊奈子(編集委員)
  • 木村 もと(編集委員)
  • 澤村 文江(編集委員)

*掲載の内容は変更が生じる場合があります。
ご意見やご感想は事務局ニュースレター担当までお願いします。

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